日本サッカー協会は17日、第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会の開幕記者会見および、天皇杯の返還式を開催しました。
会見には日本サッカー協会の田嶋 幸三会長をはじめ、天皇杯実施委員会の松崎 康弘委員長、特別協賛のスルガ銀行株式会社 岡野 光喜代表取締役会長兼CEOが登壇。返還式には前回大会を制した、鹿島アントラーズの石井 正忠監督と植田 直通選手が出席しました。
今大会には都道府県予選を勝ち抜いた47チームと、J1の18チーム、J2の22チーム、そしてシードチームとして参戦するHonda FC(第18回日本フットボールリーグ 優勝チーム)の計88チームが出場。4月22・23日に1回戦が行われ、J1、J2勢が登場する2回戦は6月21日に開催。決勝は来年1月1日に埼玉スタジアム2002で行われます。
今大会の特徴は、例年よりも早い4月開幕で、2回戦から準々決勝までは水曜日に行われること。このスケジュールについて、田嶋会長は「代表選手が出られる日程としました。代表選手が出ることを優先する、つまりベストのチームで臨める大会となりました。試合のクオリティを考えた日程であり、より一層スリリングでレベルの高い大会になることを信じています」と説明しています。
また優勝賞金は昨年の1億円から1億5000万円に増額。優勝チームには来年のAFCチャンピオンズリーグへの出場権が与えられます。
返還式に出席した植田は、「正月に試合をやることはなかなかないことですし、昔からテレビで見ていた世界。独特の雰囲気だったので、あそこでの優勝は特別の嬉しさがありました。またこのタイトルが欲しいという気持ちです」と昨年の大会を振り返りました。
意気込みを問われた石井監督は「再びこの大会のタイトルを取りたいという気持ちです。歴史のあるこの大会は、タイトルを取ることで、AFCチャンピオンズリーグに出場できる価値のある大会でもあります。鹿島のホームタウンの方々も注目して見ていただいている期待の大きい大会ですので、また元日に、サッカー専用スタジアムである埼玉スタジアムで決勝を戦えるよう、いい準備をしていきたいです」と語っています。
鹿島が連覇を成し遂げるのか、他のJ1勢が意地を見せるのか。それともジャイアントキリングを成し遂げるチームが現れるのか。伝統のカップを目指す戦いは、いよいよ今週末、22日に幕を開けます。