広島戦での浦和は、それまでとは全く違うチームになる。
これは森保一監督(広島)の実感であり、広島の各選手の肌感覚でもある。
ペトロヴィッチ監督(浦和)は対戦相手によって戦術的な変更を施すタイプではないが、広島戦となると話は違ってくる。オールコートでマンツーマンのマークを施したり、特徴的な両ストッパーのオーバーラップを制限したり。球際に対して激しくアタックを仕掛け、1対1の局面を数多くつくる。コンビネーションよりも、個人対個人で徹底して潰す。フットボール創生期の頃のような「やるか、やられるか」の戦いを広島には仕掛けてくる。
そのアグレッシブな戦い方によって、浦和は広島にリーグ5連勝中。広島の5連敗中の得点はわずかに2で、流れの中でのゴールはゼロだ。広島は浦和に対して、ほとんど何もできていないのが現実である。……