■グループG
3年ぶりに本大会出場を果たした川崎Fの初戦の相手は、水原三星(韓国)。昨季のKリーグでは7位に終わったが、韓国FAカップで優勝を果たし、本大会出場を決めている。昨季まで鳥栖に所属したキム ミヌ、チェ ソングンが加入した一方、川崎Fの守護神を務めるチョン ソンリョンが一昨季まで所属したクラブでもある。3-4-3の布陣で攻撃的なサッカーを標榜し、10番を背負うブラジル人ストライカーのサントスが得点源を担う。
ACLの常連で手ごわい相手ではあるものの、川崎Fとすればホームで行われるこの初戦で勝点3を手中に収め、勢いに乗りたいところだ。
2戦目で対戦するイースタンSC(香港)は女性監督が指揮を執るチームとして話題となっているが、それ以外の情報は少ない。昨季21年ぶりに香港リーグを制し、初めてACLの出場権を獲得した。もっともレベルが決して高いとは言えない香港リーグなだけに、川崎Fとすれば確実に勝利が求められる。逆に言えばここで勝点を取りこぼすようだと、グループ突破が苦しくなるかもしれない。
グループステージで最大のライバルとなるのが広州恒大(中国)だ。莫大な資金を背景にビッグネームを次々に獲得し、2013年と15年にアジアの頂点に立っている。昨年の大会ではまさかのグループステージ敗退に終わったものの、国内リーグでは圧倒的な強さを示し6連覇を達成した。
今大会でも優勝候補の一角に上がられる強豪には、パウリーニョ、リカルド グラル、ジャクソン マルティネスら南米の一流選手が揃う。名将、ルイス フェリペ スコラーリ監督率いるチームは間違いなくアジア最高峰のレベルにある。川崎Fにとっては一筋縄ではいかない相手だろうが、隙を見せず、一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
■グループH
昨季は1勝も挙げられずグループステージ敗退に終わったG大阪にとって、リベンジの大会となる。
初戦で対戦するのはアデレード・ユナイテッド(オーストラリア)。2015-16シーズンのAリーグ王者だが、現在行われている2016-17シーズンは20節を終えて最下位と低迷。セネガル代表経験のあるババ ディアワラら強力なアタッカーが在籍するものの、チーム力には陰りが見えるだけに、G大阪にとっては組み易い相手と言えるかもしれない。
2試合目の相手となる済州ユナイテッド(韓国)は、昨季のKリーグで3位だったものの、2位の全北現代の出場停止処分を受けて、本大会への出場が決定した。昨季はリーグ最多となる71得点を挙げるなど、攻撃力が最大の売り。ブラジル人ストライカーのマルセロ トスカーノが得点源となっている。一方で、38試合で57失点と、守備に難を抱えており、G大阪はその弱点を上手く突いていきたい。
もっとも強敵となりそうなのが江蘇蘇寧(中国)だ。MFラミレス、MFアレックス テイシェイラのブラジル人コンビに加え、コロンビア代表FWロヘル マルティネスと、強力なタレントを備える。圧倒的な攻撃力を武器に、昨季のCリーグでは広州恒大に次いで2位に躍進した。
チームを率いるのは日本でもおなじみ、元韓国代表のチェ ヨンス監督。FCソウル時代にACLを経験しており、日本勢の前に立ちはだかってきた。まさに難敵と言える相手だが、この巨大な壁を打ち破り、ラウンド16へと名乗りを上げたい。