■グループE
Jリーグ王者として出場する鹿島の初戦の相手は蔚山現代(韓国)。昨季のKリーグで4位ながら、同2位の全北現代の出場権没収に伴い、繰り上げでプレーオフの出場権を獲得。プレーオフでは傑志(香港)をPK戦の末に下して本大会へと駒を進めてきた。
2012年にアジア王者に輝いたこともある韓国の強豪で、今季よりユン ジョンファン監督(現C大阪監督)の後任として、元韓国代表FWのキム ドフン監督が指揮を執る。アジアの戦いの経験豊富なチームなだけに、鹿島にとってグループ内最大のライバルとなりそうだ。
第2戦で対戦するムアントン・ユナイテッド(タイ)も侮れない。近年力をつけてきたタイリーグの昨季王者で、多くのタイ代表選手を擁する。外国籍選手の実力も高く、清水などで活躍した青山 直晃も在籍している。チーム力では鹿島が上回るものの、とりわけ酷暑が予想される敵地での一戦には注意を払いたい。
ブリスベン・ロアー(オーストラリア)にも警戒が必要だ。プレーオフでアルゼンチン代表のカルロス テベスを擁する上海申花を2-0と撃破。現在行われているAリーグでは4位ながら、堅い守りと勝負強さを発揮し勝点を重ねている。一発の破壊力を秘めているだけに、隙を見せない戦いが求められるだろう。
■グループF
浦和にとっては厳しいグループに組み込まれたと言わざるを得ない。FCソウル(韓国)、ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(オーストラリア)、上海上港(中国)と各国リーグの強豪が一堂に会した。
確実に勝利を収めたいのは、ウェスタン・シドニー・ワンダラーズとの初戦。敵地とはいえ、実力的には他のチームに劣る。スピードとパワーの備わるオーストラリアらしいチームで、川崎Fなどで活躍した楠神 順平も在籍する。それでも組織力で勝る浦和が、持ち前のコンビネーションサッカーで主導権を握れれば、結果は付いてくるはずだ。
第2戦のFCソウルは、浦和にとっては因縁の相手となる。昨年大会のラウンド16でPK戦の末に敗れた相手に、リベンジを狙う。
もっとも昨季のKリーグ王者が、一筋縄ではいかない相手であることは間違いない。得点源のデヤン ダミヤノヴィッチや10番を背負うパク チュヨンら攻撃陣のタレントは豊富で、守備も堅実。グループ内最強の敵であり、直接対決の2試合でいかに勝点をもぎ取れるかが、ラウンド16進出を成し遂げるためのカギとなりそうだ。
上海上港は圧巻の戦力を誇る。ブラジル代表のオスカルをチェルシーから獲得したのに加え、ポルトガル代表リカルド カルバーリョも迎え入れた。昨季から在籍するフッキ、エウケソンと強力なアタッカーも健在。その陣容はアジアレベルを超越している。
プレーオフからの出場となったが、スコータイ(タイ)を3-0と一蹴し、本大会出場を決めている。その攻撃力をいかに食い止められるかが、浦和にとっての最重要テーマとなるだろう。