12月20日(火)に行われる「Jリーグアウォーズ」に先駆け、2日に「2016Jリーグ功労選手賞」の表彰式が行われました。
今年同賞を受賞したのは2名で、1人目は2000年から2015年まで浦和レッズ一筋でプレーした鈴木 啓太さん。もう1人は1996年にジェフユナイテッド市原(現千葉)でプロデビューし、その後、ガンバ大阪、京都サンガF.C.にも所属し、昨年20年に渡る現役生活に別れを告げた山口 智さん。奇しくもキャプテンとしてAFCチャンピオンズリーグのトロフィーを掲げた2人(鈴木さんは2007年、山口さんは2008年)が、この栄えある賞を受賞しました。
鈴木さんは「2000年から2015年まで16年間、Jリーグの選手としてサッカーをさせてもらいました。本当に苦しいことや嬉しいこと、いろんな思い出があります。様々な方に支えられ、僕自身楽しく16年間の現役生活を進むことができました。功労選手賞は僕自身の賞ではなく、ここまで育ててくれた父と母のおかげだと思っています。この賞を父と母にプレゼントしたいと思います」と挨拶。
続いて山口さんが「今まで指導してくださった監督、コーチ、一緒に戦ってくれた選手、クラブ関係者のおかげでこうした賞を頂けたと思っています。地球の裏側で飛行機事故で亡くなってしまったケンペスとは、2年間、公私ともに仲良くさせていただきました。非常に残念ですが、彼の想いを背負って、今後もサッカー界に貢献していきたいと思います」と、先日のコロンビアで発生した飛行機事故で犠牲となった千葉時代の同僚、ケンペス選手の思い出を交えながら、受賞のスピーチを行いました。
スピーチの後に行われたインタビューでは、引退後の活動や、デビュー当時の自身について、また2人が所属した浦和とG大阪のライバル関係など、多岐にわたるテーマで話が盛り上がりました。
授賞式では山口さんのG大阪時代の監督である西野 朗さん(現日本サッカー協会技術委員長)と、鈴木さんの浦和時代の先輩である岡野 雅行さん(現ガイナーレ鳥取GM)が、ゲストとして登場。また鈴木さんと共にプレーした小野 伸二選手(現北海道コンサドーレ札幌)と細貝 萌選手(現シュツットガルト)がVTRで登場するサプライズ演出もありました。
山口さんに対し西野さんは「試合に対するアプローチがまじめで、選手が目標にするような選手だった」と称え、「最後は早く指導者になって僕の苦しみを味わってほしいですね」と冗談を交えながら温かいエールを送りました。
一方、岡野さんは、鈴木さんが新たな事業を始めたことに触れ、「ぜひ雇っていただきたい」と懇願し、山口さんに対しても「現役の時はたくさん止めていただきありがとうございました」と、岡野さんらしいジョークでメッセージを送り、笑いに包まれるなかで授賞式は締めくくられました。