チャンピオンシップ準決勝の鹿島戦を2日後に控えた21日の練習で、気を吐いていた選手の一人が長谷川 竜也だった。紅白戦の守備の局面では相手ボールホルダーに対して積極的にプレスを仕掛け、その動きに連動するようにチームは強気の守備を見せた。
自らの献身的なプレーについて長谷川は「ボールホルダーにプレッシャーを掛ければ相手も困ると思うので、そういうところを意識しながら自分が何回も追えれば相手も嫌かなと思うので」と振り返る。
守備がハマると攻撃も好転するもの。スピードのある長谷川の、相手最終ラインに対する駆け引きは川崎Fにとっては有効な攻撃のオプションになりうるもの。自らの動きが相手を圧迫することを理解する長谷川は「裏をどれだけ自分がうまく使えるのかは大事です」と述べていた。
その長谷川とコンビを組むことになりそうな三好 康児は「プロに入って自分のストロングポイントをより今年は実感できている一年になっていると思います」と話しており、好調を維持している。
長谷川との連携については「やればやるほど感覚の部分もあってくるところもあると思うので。より、そこらへんのいいイメージは今日もそうですが、増えてきているかなと思います」と手応えを口にしていた。
ケガ人が出て来ることもあり、チームの総力戦になるシーズン終盤の戦いでは彼ら若い選手の活躍が不可欠となる。その点について中村 憲剛は「こういう時期に新しい力(が出て来る)というのは、すごくチームにとっても大きいですし、勢いも出る」と歓迎。ちなみに大久保 嘉人は「プロですから。(試合に出る以上)それはやらないと」と手荒な言葉で期待を寄せていた。リーグ戦最終節のG大阪戦で結果を出した若い二人の活躍がチャンピオンシップの鍵をにぎるのは間違いない。
(取材・文・写真/江藤 高志)