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板倉 滉が見せた激しさと、それを吸収するチーム力【川崎F練習レポート:明治安田CS】

2016年11月19日(土) 16:48

板倉 滉が見せた激しさと、それを吸収するチーム力【川崎F練習レポート:明治安田CS】

板倉 滉が見せた激しさと、それを吸収するチーム力【川崎F練習レポート:明治安田CS】
浦和との天皇杯4回戦でも活躍した板倉。タイトルを取る上では若手の台頭が重要になる

川崎Fがチャンピオンシップ準決勝鹿島戦に向け、19日の練習を行った。川崎Fは18日がオフになっており、19日は立ち上げの日だったが、フルメニューをこなし決戦に備えた。

いつもと変わらぬ雰囲気の練習が引き締まる瞬間があった。活発に声は出ているが、それでも淡々と進む練習中に唐突に緊張が走った。エドゥアルド・ネットと板倉 滉がもみ合いを始めたのだ。

伏線はそのプレーの直前に起きていた。ネットからボールを奪った板倉に対し、ネットが深くて激しいスライディングタックルを仕掛ける。モーションが大きかったこともあり、板倉はこれをうまくかわして事なきを得ていたのだが、それにしても危ないプレーに見えた。

「ラフに来そうだ、というのは分かっていました。(スライディングタックルを外した)その後もまた来るかもと思ったらすぐに来たので、それで文句を言いました」

板倉(左)とエドゥアルド・ネット(右)がもみ合い、練習場に緊張が走る。しかしチームはその激しさをうまく吸収し、練習の質の向上につなげた
板倉(左)とエドゥアルド・ネット(右)がもみ合い、練習場に緊張が走る。しかしチームはその激しさをうまく吸収し、練習の質の向上につなげた

取材対応のしっかりした板倉は、常に笑顔で記者と話すナイスガイで"怒り"のような感情をあまり出さない選手だと認識していた。だからこそ、そんな板倉がもみ合う様子は驚きだった。

このプレーがきっかけとなり、淡々としていた練習に色が付いたのは間違いなかった。一歩間違えば練習が壊れかねない場面だったが、そこでチームメイトがその激しさをうまく吸収し、練習の質の向上につなげていた。川崎Fはそうしたことができる集団で、だからこそ今季ここまでの結果を残してきたのだとも言える。

ちなみに板倉は「お互いに良くなろうと思ってやってることですし、ピッチから離れたらケロッとしてます」と笑顔で説明。CS鹿島戦に向けては「お客さんも入るでしょうし、その中でやれたら最高ですし、そのために準備していきます」と意気込んでいた。

先日行われた浦和との天皇杯4回戦で、板倉は120分を戦い延長戦では3-3に追いつく同点ゴールをアシストしている。ボランチには強烈なライバルが多いが、板倉はサポーターが見たい選手になりつつある。板倉のような若手選手が先頭を切り、激しいチーム内競争を繰り広げながら川崎Fは鹿島戦に向けて備えている。

(取材・文・写真/江藤高志)

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