2位の神戸に勝点6差をつけ、2ndステージを制し、年間勝点でも川崎Fを抑え1位となった浦和が、堂々と2年連続でチャンピオンシップ出場を決めた。
5シーズン目を迎えたペトロヴィッチ監督のもと、開幕からその強さを見せつけてきた浦和だったが、1stステージでは終盤に失速し、鹿島、川崎Fの後塵を拝した。しかし、リベンジを期して臨んだ2ndステージでは連勝街道をひた走り優勝争いをけん引。第9節、第10節と連敗を喫し、再び失速の予感を漂わせたが、第11節から怒涛の6連勝を達成し、一気に優勝を決めた。最終節は引き分けに終わったものの、追いすがる川崎Fを振り切り、見事に年間勝点1位にも輝いている。
リーグ2位の得点力(61)に、リーグで最少失点数(28)と、攻守両面で際立つ数値を示した、まさに圧巻のシーズンだった。
5年間に渡って積み上げられてきたポゼッションスタイルは成熟の域に入り、課題の守備もハイプレスとリトリートをバランスよく使い分けて、安定感を保った。槙野 智章、西川 周作ら代表クラスのタレントが額面通りのパフォーマンスを見せた一方で、高木 俊幸らこれまで出場機会に見舞われなかった選手たちも飛躍的に成長を遂げ、欠かせない戦力として重要な働きを見せた。遠藤 航、駒井 善成ら新戦力も期待に違わぬ活躍を見せるなど、明確なスタイルと選手層の充実が、今シーズンの浦和の最大の強みとなった。
大事なところで勝ち切れない悪癖も払しょくされ、その勝負強さはG大阪を撃破し頂点に立ったJリーグYBCルヴァンカップでも証明されている。
そのカップ戦のタイトルに次ぐ2冠、そして2006年以来のリーグ制覇に向け、運命のチャンピオンシップに臨む浦和。第2の黄金期の幕開けは、すぐそこまで来ている。