明治安田生命Ｊ２リーグ 第23節の注目マッチは、首位の札幌と4位の岡山の上位対決だろう。ホームの岡山は前節、東京Ｖに競り負けるなど、ここ最近は元気がない。今節は守備の要である岩政 大樹が出場停止と、戦力的にも厳しい状況にあるだけに、正念場の一戦と言えそうだ。札幌も前節はＣ大阪と引き分けて連勝が4でストップ。再び難敵との一戦となるなか、Ｃ大阪戦で無得点に終わった攻撃陣の奮起が望まれるところだ。
2位の松本はアウェイで北九州と対戦。現在4連勝中と勢いに乗っており、前節も金沢から4ゴールを奪うなど攻撃陣も好調を維持している。勝てば首位に浮上する可能性もあるだけに、モチベーションも高いだろう。攻守にアグレッシブなサッカーを貫けば、結果はおのずとついてくるはずだ。対する北九州は前節山口に5失点の大敗を喫した。今節も押し込まれる展開が予想されるなか、まずは守備を意識して試合に入りたい。
3位のＣ大阪はアウェイで群馬と対戦。前節は多くのチャンスを作りながらも札幌とスコアレスドロー。6連勝とはならなかった。とはいえ状態は悪くなく、ドイツ帰りの山口 蛍も徐々に調子を上げている。降格圏に陥る群馬相手に本来の力を示せれば、勝点3を手にする可能性は高い。
5位の京都は徳島とのアウェイゲームに臨む。勝ち切れない試合が増えている京都とすれば、上位に離されないためにも勝点3の確保は必須。守備の安定性は保たれているだけに、勝負所で決めきる決定力を身に付けたい。対する徳島は前節、横浜FCに快勝を収め、復調の気配を漂わせる。カルリーニョスを軸とした中盤の構成力を高めているだけに、今節もこのストロングポイントを生かせるかが勝敗を分けるカギとなりそうだ。
エンジンがかかって来た清水はアウェイで愛媛と対戦。8試合負けなしと上位戦線に名乗りを上げてきた昇格の本命チームは、とりわけ攻撃陣の充実ぶりが光る。北川 航也ら若手も結果を出しているだけに、この勢いはさらに加速していきそうだ。一方の愛媛もようやく11位にまで浮上してきた。堅守をベースに粘り強く勝点を拾っているが、やはり得点力不足が課題。清水からの期限付き移籍である得点源の瀬沼 優司が契約上この試合に出場できないため編成は苦しいが、河原 和寿ら他のFW陣の奮起が望まれるところだ。
前節6試合ぶりに勝利を挙げた町田は千葉をホームに迎える。ようやく復調の手がかりを手にしただけに、その良い流れを今節へとつなげたい。逆に千葉は3連敗と苦境に立たされている。先手を取られて追い込まれる展開が増えているだけに、先制点を取ることが、大きなテーマと言えそうだ。
前節、5ゴールで大勝を収めた山口は、アウェイで讃岐と対戦。持ち前の攻撃スタイルが久しぶりに機能しての快勝だっただけに、再び勢いに乗っていきそうな気配だ。讃岐も勝ち星から見放されているものの、守備が整備されてきており、状態は悪くない。攻める山口、守る讃岐という構図が予想されるなか、自らの特長を示し結果を手に入れるのは果たしてどちらのチームか。
3連敗中の熊本はアウェイで横浜FCと対戦する。連戦の疲れもあり、ここ3試合で13失点と守備が崩壊。ようやく1週間のインターバルが空いて迎える今節は、コンディションがどこまで戻っているかがポイントとなりそうだ。横浜FCも2連敗中と元気がない。こちらも守備に不安を抱えており、ミスを繰り返すようだと、熊本の鋭いカウンターの餌食になるかもしれない。
水戸vs岐阜も苦しい戦いが続く同士の一戦に。水戸は前節8試合ぶりの勝利を挙げたものの、岐阜は3連敗中と苦境に立たされている。ともに16位（水戸）、15位（岐阜）と下位に沈んでおり、そろそろ復調のきっかけを手にしたいところ。勝利を目指した両者の気持ちのこもった戦いに期待したい。
4試合負けなしで13位に浮上した長崎。復調の要因は、永井 龍がけん引する攻撃面にあることは間違いないだあろう。エースがコンスタントに結果を出しており、この勢いが保たれればさらなる上昇も期待できる。対する東京Ｖも徐々に良化しつつある。こちらは期限付き移籍加入した二川 孝広の存在が大きい。このベテラン司令塔が巧みに攻撃を操れば、多くのチャンスが生み出されるはずだ。
最下位に沈む金沢は山形とのホームゲーム。前節は松本に完敗を喫したものの、2点を返したことは前向きに捉えていいだろう。今夏に加入した秋葉 勝も出場濃厚で、戦力面も高まりつつある。実力上位の山形が相手だが、臆することなく立ち向かい、巻き返しのきっかけをつかみたいところだ。
■第23節の見どころをチェック
水戸vs岐阜
群馬vsＣ大阪
横浜FCvs熊本
讃岐vs山口
徳島vs京都
北九州vs松本
長崎vs東京Ｖ
町田vs千葉
金沢vs山形
岡山vs札幌
愛媛vs清水
