震災の影響により今節も熊本の試合を除く10試合の開催となる。注目は前節首位に立った町田の戦いぶり。今節の相手は岡山。こちらも5位と上位に付けているものの、前節は山形に初白星を献上するなど、開幕当初の勢いはやや衰えつつある。見どころはわずか4失点の町田の堅守と赤嶺 真吾らタレントを擁す岡山の攻撃陣の争いだろう。その特長を発揮できたほうが勝利に近づくはずだ。
首位から陥落したC大阪は、京都との関西対決。前節札幌に完封負けを喫したダメージは決して小さくないだろうが、連敗だけは避けたいところ。しばらくゴールから遠ざかっている柿谷 曜一朗の奮起が望まれる。京都も徳島に完封負けを喫した後の試合だけに、いかに攻撃の質を高められるかがテーマとなる。
C大阪に土をつけ勢いに乗る札幌は徳島とのホームゲームに臨む。躍進の要因となっている攻撃力に加え、C大阪を完封したように守備も安定。この試合で決勝弾を決めた稲本 潤一の活躍も心強い。対する徳島も次第に調子を上げており、今季初の連勝をかけて札幌に挑む。前節京都を悩ませた守備的戦術が札幌にも通用するかがポイントだ。
3連勝同士の対決となったのが愛媛vs松本。いずれも接戦をものにするしたたかな戦いを実現しており、今節の対戦も1点を争う緊迫感に満ちた戦いとなりそうだ。4連勝を達成するのは果たしてどちらのチームか。木山 隆之、反町 康治両指揮官の采配にも注目したい。
前節試合のなかった横浜FCは長崎とのアウェイマッチに臨む。2週間のインターバルによる調整の難しさもあるだろうが、5試合負けなしの好調ぶりをこの試合でも発揮したい。逆に長崎は開幕戦以来勝利がなく苦戦が続く。ここ5試合でわずか1得点と攻撃陣に元気がないだけに、永井 龍ら前線の奮起がなにより求められる。
最下位に沈む金沢は難敵・清水とアウェイで対戦する。前節も岐阜に善戦しながら1-2で敗戦。なかなか勝機を見出せないでいる。今節の相手である清水は徐々に調子を上げているだけに厳しい戦いが予想されるが、粘り強い対応で耐え凌ぎ、一瞬の隙を突きたい。
開幕当初の勢いが失われつつある讃岐はホームに北九州を迎える。前節は愛媛に完封負けを喫したものの、ここまではコンスタントに得点を奪えているだけに、このままずるずる引き下がることはないだろう。課題の守備を改善できれば再び勢いに乗るはずだ。対する北九州は21位と大きく低迷するが、怪我人が徐々に戻り始めているだけに、そろそろ反攻体制を築きたいところ。讃岐を相手にそのきっかけをつかめるか。
躍進を遂げる山口の戦いにも注目だ。前節は千葉に4-2と快勝。その勢いはまさに本物だ。J3を席巻した攻撃スタイルはJ2でも猛威を振るっており、13得点はリーグ最多タイ。そのアグレッシブなサッカーを今節でも期待したい。対戦相手の岐阜は連勝と連敗を交互に繰り返す出入りの激しい戦いが続くが、前節に連敗をストップし再び上昇気流に乗れるか。リーグ最多失点の守備陣が山口の攻撃をどう食い止めるかが焦点だ。
なかなか波に乗れない千葉は水戸の本拠地に乗り込む。山口に完敗を喫した前節の戦いからいかに立て直せるかがポイント。逆に東京Vに快勝を収めた水戸には勢いがある。三島 康平を軸とした好調な攻撃陣のパフォーマンスに注目だ。群馬と東京Vの一戦は、苦境からの脱却が大テーマ。7試合勝利から見放されている前者に対し、後者も5試合勝ちがない。いずれも状態は良いとは言えないが、連戦となる最初の試合で好転のきっかけを手にするのは果たしてどちらか。
■各試合の見どころをチェック
讃岐vs北九州
長崎vs横浜FC
札幌vs徳島
岐阜vs山口
岡山vs町田
C大阪vs京都
水戸vs千葉
清水vs金沢
愛媛vs松本
群馬vs東京V