平成28年熊本地震の影響で、今節うまかな・よかなスタジアム行われる予定だった熊本vs横浜FCの試合は中止となった。第9節はこの試合を除く10試合が開催される。
4位と1位の上位対決となったのが札幌vsC大阪。前節はともに引き分けに終わったものの、開幕からの好調は続いている。とりわけ首位のC大阪は、終盤の粘り強さが光り、前節も土壇場で負け試合を引き分けに持ち込んでいる。対する札幌は攻撃陣が躍進をけん引。エース都倉 賢だけでなく、小野 伸二、内村 圭宏らベテラン勢も徐々にコンディションを上げているだけに、彼らのパフォーマンス次第でさらに勢いは加速しそうだ。いまだ無敗の首位チームに対し、その攻撃がどこまで通用するのか。要注目だ。
2位の町田の充実ぶりも特筆すべきだ。前節はアディショナルタイムの失点で千葉と引き分け連勝は5で止まったものの、内容自体は勝ちに等しい試合だった。今節の対戦相手である長崎は、開幕以来勝利がなく17位と低迷する。わずか5得点と決定力不足がなりよりの原因。自慢の堅守を再整備し、少ないチャンスをものにする先行逃げ切りパターンを確立したい。
3位の岡山はいまだ勝利がない山形とホームで対戦。失点の多さはやや気がかりながら、コンスタントに得点を奪えているのが大きな強みだ。一方の山形は前節連敗をストップしたものの、またしても勝ちきれず。両者の勢いの差は明白だが、山形とすれば意地を見せたいところだろう。
2連勝中の愛媛はリーグ最多得点を誇る讃岐との“四国ダービー”に挑む。前節の金沢戦は暴風の影響で中止となったため、2週間ぶりの試合となるが、そのインターバルがどのような影響をもたらすのか。対する讃岐は攻撃面の充実とは裏腹に、失点の多さが気がかり。攻守のバランス感覚が大きなテーマと言えそうだ。
徐々に調子を上げてきたのが松本。2連勝で8位に浮上し、前節も岐阜に2-0と完封勝利。持ち前のハードワークをベースとしたアグレッシブなスタイルがようやく機能し始めてきた。今節対戦する群馬は、開幕2連勝以降勝ちがなく現在は3連敗中。しかもすべてが完封負けで、攻撃陣の奮起が何より求められている。実力上位の松本が相手だが、臆することなく攻めの姿勢を打ち出したい。
山口vs千葉も注目カードだ。4戦負けのない山口は、ここまで昇格組として堂々たる戦いぶり。昇格候補の千葉相手にも結果を出せるようだと、さらなる躍進も期待できる。千葉は前節、同じ昇格組の町田に苦戦。終了間際のオナイウ 阿道のゴールで敗戦は免れたものの、何とか勝点1を拾った格好だ。まだ安定し戦いができていないだけに、山口にも付け入る隙はあるだろう。
前節、C大阪と引き分け連敗をストップさせた北九州だが、開幕以来勝利がない状況に変わりはない。今節は清水をホームに迎え撃つ。こちらもなかなか調子が上がっておらず、苦戦が続いている。悪い流れを断ち切り、浮上の足掛かりをつかむのは果たしてどちらのチームか。4試合白星から見放されている東京Ⅴと下位に低迷する水戸の一戦もテーマは同じ。得点力不足に悩む両者だけに、FW陣のパフォーマンスが勝敗を分かつファクターとなるだろう。
2連勝と調子を上げてきた京都は苦戦が続く徳島をホームに迎える。いずれもきわどい試合をものにし勝負強さを身に付けつつある京都は、その勢いを持続させたい。対する徳島は失点の多さが最重要課題。京都の攻撃にしっかりと耐えながら、隙を見た速攻で得点機を窺いたい。
未勝利で最下位に沈む金沢は早くも正念場を迎えている。攻守ともに安定感を欠き、なかなか勝機を見いだせていない。今節対戦する岐阜は4連勝の後に2連敗と再び調子は下降線を描いている。ともに状態はいいとは言えないが、今後の巻き返しのためにも勝利という良薬を手にしたいところだ。
■各試合の見どころをチェック
札幌vsC大阪
町田vs長崎
山口vs千葉
東京Ⅴvs水戸
金沢vs岐阜
京都vs徳島
愛媛vs讃岐
北九州vs清水
松本vs群馬
岡山vs山形