来週火曜日、水曜日に行われるAFCチャンピオンズリーグの影響で、G大阪と広島の試合は15日の金曜日に開催される。前節、久しぶりに勝利を飾った前者は柏と、後者は新潟とそれぞれホームで対戦する。
エース宇佐美 貴史にゴールが生まれるなど、ようやくポジティブな要素が生まれてきたG大阪。対する柏も前節初勝利を挙げて上り調子にある。さらなる勢いに乗るためにも、両者ともに勝点3を手にしたいところ。90分を通したゲームマネージメントが勝敗を分けるポイントとなるだろう。
広島は前節、王者らしからぬ戦いで鹿島に完敗。連戦の疲労を隠し切れなかっただけに、いかにリフレッシュして今節に臨めるかが重要になるだろう。新潟も磐田に敗れた後の一戦。ラファエル シルバらアタッカー陣の状態は悪くないだけに、広島の攻撃を凌ぎ切るだけの粘り強い守備が求められる。
土曜日に行われる7試合の中では、FC東京と川崎Fの多摩川クラシコが注目だろう。手堅いサッカーで勝点を手にするFC東京は、新加入のムリキの加入で得点力のアップが見込める。この強力アタッカーをいかに起用するのか。城福 浩監督の采配はこの試合の見どころのひとつだろう。一方の川崎Fは大久保 嘉人の決勝ゴールで鳥栖を撃破し、再び首位に浮上。エースの復調はなによりも好材料だ。リーグトップの得点力を武器に、今節も主導権を握る戦いが予想される。この大一番で結果を出せば、このまま一気に突っ走る可能性も否定できない。
安定した戦いを続ける浦和は、仙台をホームに迎える。前節は横浜FMの堅守に苦しみ無得点に終わったが、複数が連動するゴール前でのアタックはリーグ屈指の機能美を誇る。守りを固めてくるであろう仙台の最終ラインを浦和がいかに攻略するか。この試合の焦点はそこに集約されるだろう。
2位の鹿島は湘南の本拠地へと乗り込む。堅い守りに加え、前節は広島から4ゴールと攻撃陣も勢いに乗ってきた。中盤の軸である小笠原 満男を出場停止で欠くものの、古巣との対戦となる永木 亮太がその穴を埋めるだろう。総合力では鹿島が上とみられるが、湘南にも意地がある。今季いまだ勝利がなく最下位に沈んでいるものの、持ち前のハードワークに陰りは見られない。上位チームをホームで打ち破り、浮上のきっかけをつかみたいところだ。
同じく勝利がない福岡は、名古屋とホームで対戦。前節は神戸に0-0と引き分けたものの、シュート5本とチャンスは少なかった。守備はJ1でも十分にやれているだけに、求められるのはやはり得点力。ウェリントンらアタッカー陣の爆発が期待される。対する名古屋は2連敗と徐々に勢いが失われつつある。シモビッチはコンスタントに結果を残しているものの、守備の不安定さは否めない。とりわけ終盤の失点が目立っており、やや攻撃に偏りがちな全体のバランスの修正が、今の名古屋には求められているかもしれない。
連勝をかけた一戦となるのが大宮vs甲府。ともにここまで健闘を見せており、さらなる躍進を狙うには負けられない戦いに。3月27日に行われたヤマザキナビスコカップではスコアレスドローに終わっているが、より積極性を示したほうが勝利に近づくはずだ。
磐田vs横浜FMも興味深い一戦となりそうだ。ともにリーグ戦では5試合負けなし。組織力と個人能力の高さをうまく融合させながら着実にポイントを重ねている。1点を争う緊張感に満ちた展開となりそうだが、磐田にはジェイ、横浜FMには中村 俊輔と圧倒的な個性が備わっているだけに、予想を超える展開が待ち受けている可能性もあるだろう。
開幕戦以来勝ち星のない鳥栖は神戸と対戦。得点力不足に加え、前節は終了間際の失点で川崎Fに敗れたように、守備の粘り強さにも欠けている。敗戦はすべて1点差と決して大崩れしているわけではないだけに、細部のクオリティを高められれば状況は好転するはずだ。一方の神戸は好調なチームをけん引するレアンドロと小川 慶治朗が負傷離脱。このふたりのアタッカーの穴をいかに埋められるかが大きなテーマに。古巣との対戦となる藤田 直之のパフォーマンスにも注目だ。
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G大阪vs柏
広島vs新潟
福岡vs名古屋
浦和vs仙台
FC東京vs川崎F
大宮vs甲府
湘南vs鹿島
磐田vs横浜FM
鳥栖vs神戸