J1、J2から遅れること2週間、3月13日に開幕した明治安田生命J3リーグは、3月に2試合を消化。開幕2連勝で首位に立つのは琉球だ。
開幕戦では田中 恵太の決勝弾で藤枝を下し、2節はF東23との撃ち合いを3-2で制した。金 鍾成新監督が目指す攻撃スタイルが上手く機能しており、昨季9位に終わったチームは生まれ変わった印象を強烈に植え付けている。
同勝点で2位につけるのは、J2から降格してきた大分。2試合ともに1-0の辛勝ながら、試合の主導権を握る時間が多く、内容的には危なげなかった。総合力の高さはJ3屈指であり、その実力をまずは示していると言えるだろう。一方、同じ降格チームの栃木は2試合無得点で勝利なしと出足につまづいた印象は否めない。とりわけ敗れた2節の長野戦はシュート4本とほとんどゴールに迫れなかった。横山 雄次監督の下で新たな船出を切ったものの、基盤を確立するには時間が必要かもしれない。
今季からJ3に参戦する鹿児島もまだ得点を奪えていない。それでも開幕戦では富山相手に勝点1をつかみ、第2節では大分に善戦。チャンスの数も少なくなく、今後への戦いに期待を感じさせている。
注目のU-23チームは、G大23が1勝1分で3位、C大23は1勝1敗で5位、そしてF東23は0勝2敗の15位。フレッシュな力に加え、G大23では藤本 淳吾らがピッチに立つなど、トップチームの主力の調整の場としても活用されている。チームの成り立ち上、調子を維持するのは難しいが、近い将来のトップチーム昇格を目指す若手のハングリー精神が、このJ3リーグを盛り上げる重要なファクターとなるはずだ。
やや心配なのは盛岡。開幕2連敗で最下位に沈んでおり、2試合・6失点と守備に不安を抱えている。とはいえ、まだ2試合を消化したばかり。本当の戦いはこれからであり、巻き返しの時間は十分に残されている。