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熊本が一躍ダークホースに 札幌のエース都倉はゴールを量産【マンスリーレポート(2・3月):明治安田J2】

2016年3月30日(水) 19:00

熊本が一躍ダークホースに 札幌のエース都倉はゴールを量産【マンスリーレポート(2・3月):明治安田J2】

熊本が一躍ダークホースに 札幌のエース都倉はゴールを量産【マンスリーレポート(2・3月):明治安田J2】
5節を終えて首位に立つのは熊本。清武(♯10)のハイパフォーマンスが際立っている

2月28日に開幕した今季の明治安田生命J2リーグ。5節を終えて首位に立つのは昨季13位の熊本だ。清川 浩行新監督の下で生まれ変わったチームは、開幕から3連勝を達成。第4節は北九州に引き分けたものの、第5節で長崎に快勝し、4勝1分負けなしで、得失点差でC大阪に上回り首位に浮上した。

好調の要因は5試合・1失点の守備にある。堅守をベースに鋭いカウンターから、少ないチャンスをモノにする。今季から10番を背負う清武 功暉の存在も大きい。ここまで4得点と高い決定力を示しており、躍進を遂げるチームを牽引している。接戦をモノにする勝負強さも備えており、このままの調子を保てば今季のJ2の台風の目となるかもしれない。

その熊本を追うC大阪も、安定した守備が好成績をもたらしている。攻撃に関してはまだ機能しているとは言い難いが、スタートダッシュに成功したのは3年ぶりのJ1復帰に向けてなによりの好材料だ。柿谷 曜一朗をはじめ、リーグ屈指の戦力を備えているだけに、このまま昇格争いを牽引する存在となっていくだろう。

岐阜戦でのハットトリックを含め5試合・6得点と都倉の勢いが止まらない
岐阜戦でのハットトリックを含め5試合・6得点と都倉の勢いが止まらない

岡山も好調だ。3勝2分と無敗で3位。こちらはリーグ最多得点(10)の攻撃力が光っている。4得点の押谷 祐樹をはじめ、U-23代表にも名を連ねる矢島 慎也らアタッカー陣が好調を維持。4節の水戸戦ではベテラン岩政 大樹の勝負強さも際立った。他にも赤嶺 真吾、豊川 雄太とタレントは揃っているだけに、ここまで6失点とやや不安定な守備を整備すれば、昇格争いのメインキャストを十分に張れるだろう。

個人に目を向ければ、札幌の都倉 賢の活躍が目覚ましい。2節・岐阜戦でのハットトリックをはじめ、ここまで5試合・6得点と絶好調。4位とスタートダッシュに成功したチームを牽引する働きを見せている。開幕戦で2ゴールを決めた群馬のルーキー瀬川 祐輔も注目のひとり。5試合すべてにスタメン出場しており、完全にレギュラーに定着した。チームは開幕2連勝後、勝利から見放されているが、この新戦力のブレイクが今後のカギを握りそうだ。

3連勝で5位に浮上した町田。中島(右)ら好調の攻撃陣がチームを牽引
3連勝で5位に浮上した町田。中島(右)ら好調の攻撃陣がチームを牽引

J3から昇格した2チームは健闘を見せている。町田は開幕2試合では結果を残せなかったものの、3節から3連勝で一気に5位に浮上。5節の東京V戦では終了間際の得点で勝利にするなど、勝負強さも備えている。得点源の中島 裕希が4ゴールと活躍を見せるなど持ち前の攻撃スタイルが機能。札幌、千葉、岡山ら難敵が続く4月の戦いが今後の試金石となりそうだ。

山口も13位ながら、まずまずのスタートを切ったと言えるだろう。2節の北九州戦でJ2初勝利を挙げると、5節の松本戦では土壇場で追い付き、昨季のJ1チームを相手に3-3と互角の戦いを演じた。失点の多さはやや気がかりだが、昨季のJ3リーグを席巻した攻撃力はJ2でも十分通用しているだけに、対戦相手にとって厄介な存在となるかもしれない。

いまだ勝利がなく最下位に沈む山形。好転のきっかけをつかめるか
いまだ勝利がなく最下位に沈む山形。好転のきっかけをつかめるか

一方、J1から降格した3チームはやや苦戦を強いられている。清水は9位ながら、5試合・4得点と決定力不足に苦しむ。松本はわずか1勝で12位と、その戦力を考えれば出足につまづいた印象は拭えない。より深刻なのは山形で、いまだ勝利のないまま最下位に沈んでいる。清水、C大阪と昇格候補との試合が続いた影響もあるだろうが、敗戦はすべて1点差と勝負弱さを露呈。ディエゴ、大黒 将志らタレントは揃っているだけに、小さな修正で浮上できる可能性もある。好転のきっかけを早くつかみたいところだ。

4節まで無敗をキープした讃岐、開幕2連敗後に3連勝と調子を上げてきた岐阜、監督離脱をきっかけに好転の兆しを見出した横浜FCなど、注目チームは他にもある。早くも混戦模様を呈するJ2リーグの4月の戦いにも注目したい。

明治安田生命J2リーグ結果(2月)
明治安田生命J2リーグ結果(3月)

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