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【G大阪側レポート:ヤマザキナビスコカップ決勝】鹿島に圧倒され続けた90分 『連覇』の夢は叶わず

2015年10月31日(土) 21:49

【G大阪側レポート:ヤマザキナビスコカップ決勝】鹿島に圧倒され続けた90分 『連覇』の夢は叶わず

【G大阪側レポート:ヤマザキナビスコカップ決勝】鹿島に圧倒され続けた90分 『連覇』の夢は叶わず
鹿島に圧倒され完敗を喫したG大阪。キャプテンの遠藤も悔しさを滲ませた

ハーフタイムに長谷川 健太監督はこんな言葉を残していた。
「去年に比べればまだマシ。十分チャンスはある」

その言葉にうなずいた選手は多かったことだろう。2点を先行され、1点こそ返したものの1-2と劣勢で折り返した昨年の決勝を思えば、球際、セカンドボール、運動量など全てにおいて鹿島に圧倒される前半になったとはいえ、スコアレスで折り返した事実は、昨年以上に後半に期待を持たせるものだった。

だが、あれだけの猛攻を無失点で凌いだからといって、後半、勢いが増すとも限らないのがサッカーだ。これまでのG大阪であれば、我慢の前半のあとには決まって勢いを取り戻すことが多かっただけにそう信じて展開を見守ったが、結論から言って後半も鹿島に試合を支配されてしまう。

立ち上がりの15分間こそやや攻勢に出て、ゴール前まで持ち込む展開を何度か作り出す。50分にパトリック、54分に宇佐美 貴史と、ゴールチャンスを作り出したものの、いずれもシュートは枠をとらえられない。ようやく流れを掴んだのもつかの間、60分には左コーナーキックからDFファン ソッコに頭で合わされ、先制を許してしまう。

その後は、わずかながらもボールを支配した時間帯もみられたが、どちらかと言えば、より攻守に勢いを増した鹿島に「もたされている」といった印象。思えば試合前、遠藤 保仁は鹿島についてこう評していた。「Jリーグの中でもっとも粘り強く、したたかなプレーができるチーム」。リードを奪った鹿島はまさにその言葉通り、全体がより落ち着きをみせ、ミスの少ないプレーを展開しながらボランチの小笠原 満男を中心に、緩急を使い分けて試合を組み立てていく。

こうなるとG大阪が隙を見つけるのはますます難しくなり、思うように攻撃チャンスを作り出せない。その状況に長谷川監督が動き、大森 晃太郎やリンスを投入することで前線に変化を求めようとするも、新たにピッチに立った選手も、全く仕事をさせてもらえない。というより、いつもならボランチでタメを作り、攻撃リズムを変化させていくはずが、この日は相手の激しいプレッシャーもあってか、ミスも多く、前線にボールを配らせてもらえない展開が続いた。

終盤の84分には再びセットプレーから金崎 夢生に、86分には途中出場のカイオに追加点を奪われて万事休す。残りの時間帯も、盤石の戦いを繰り広げた鹿島に手も足も出ないまま0-3で試合終了。G大阪の『ヤマザキナビスコカップ連覇』の夢は、決勝の舞台で儚く散った。

[文:高村 美砂]

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