1年でのＪ１復帰を目指す横浜FCは山口を迎え撃つ。3年ぶりにＪ２に復帰した愛媛はホームで秋田と激突【プレビュー：明治安田Ｊ２ 第1節】

2024年の明治安田Ｊ２リーグが、24日に開幕する。Ｊ１から横浜FCが降格し、Ｊ３から愛媛と鹿児島が昇格。昨季よりも2チーム減って、20チームによる戦いが繰り広げられる。

1年でのＪ１復帰を目指す横浜FCは、ホームに山口を迎える。森 海渡、櫻川 ソロモンら前線の補強を積極的に行い、得点力不足に苦しんだ昨季の課題の解消を目指す。対する山口は志垣 良新監督の下でシーズンをスタートさせる。新戦力の加藤 潤也が攻撃に勢いをもたらせるか。

3年ぶりにＪ２に復帰した愛媛はホームで秋田と対戦。昨季の主力がほぼ残留し、各ポジションの底上げも実現。今季も攻守両面でハードワークを保ち、粘り強い戦いを見せるはずだ。秋田は5年目を迎える吉田 謙監督の下で、初の一桁順位を目指す。昨季のＪ３得点王である小松 蓮のパフォーマンスがカギを握りそうだ。

5年ぶりにＪ２の舞台に舞い戻ってきた鹿児島は群馬の本拠地に乗り込む。目立った補強はなかったが、チームをＪ２に導いた大島 康明監督の目指すアクションフットボールは着実にチームに根付いている。藤本 憲明、端戸 仁ら実績のあるタレントも揃っており、前回の昇格時には実現できなかったＪ２残留を狙う。対する群馬は課題の得点力不足の解消を目指し、髙澤 優也、和田 昌士らを獲得。守備の安定感は備わるだけに、攻撃陣の出来がポイントになりそうだ。

昨季はあと一歩のところで昇格を逃した清水は、アウェイで熊本と対戦。チアゴ サンタナ、鈴木 義宜、中山 克広ら主力が抜けた一方で、松崎 快、矢島 慎也、住吉 ジェラニレショーンらを補強。大黒柱の乾 貴士も健在で、リーグ屈指の戦力を武器に、今季こそＪ１復帰なるか。熊本は平川 怜、島村 拓弥らが抜けた一方で、補強は大学生が中心。それでも5年目を迎える大木 武監督のスタイルは浸透しているだけに、大崩れすることはないだろう。昨季の40節で3-1と快勝を収めた相手を再び撃破し、好スタートを切りたい。

昨季はプレーオフに進出した千葉は、同じくプレーオフを戦った山形と激突する。10番を背負っていた見木 友哉が移籍したのは痛手ながら、その他の主力は残留。磐田から加入したエドゥアルドがキープレーヤーとなりそうだ。対する山形はチアゴアウベス、デラトーレらがチームを去ったものの、氣田 亮真、加藤 千尋ら実力者を補強。昨季途中から指揮を執り、チームを立て直した渡邉 晋監督の手腕に大きな期待がかかる。

水戸はホームでいわきと対戦。多くの選手が入れ替わったものの、ポテンシャルを秘めた若手が多く、上手くはまれば勢いに乗っていく可能性は十分だ。いわきは主力の多くが抜けたものの、西川 潤、ブワニカ 啓太らを補強。水戸と同じく若い力で、躍進を狙う。

藤枝はホームに長崎を迎える。昇格1年目の昨季は12位と健闘。中島 大嘉らが加わった今季も、攻撃的な戦いを貫くはずだ。一方の長崎は開幕直前に監督が代わるアクシデントに見舞われたものの、実績十分の下平 隆宏新監督の下でＪ１復帰を目指す。昨季の得点王、フアンマ デルガドに今季も大きな期待がかかる。

岡山はホームで栃木と対戦。昨季は10位に終わったが、巻き返しを期す今季はスベンド ブローダーセン、ガブリエル シャビエルと日本での実績十分な外国籍選手を補強。竹内 涼、藤田 息吹ら経験豊富な日本人選手も獲得し、悲願のＪ１昇格を狙う。栃木は田中 誠新監督の下でリスタートを切る。守備の安定は備わるものの、課題は得点力。Ｇ大阪からの期限付き移籍で加わった19歳の南野 遥海に期待がかかる。

徳島はホームに甲府を迎える。目立った補強はなかったが、柿谷 曜一朗、永木 亮太ら実力者は健在。沼津から加わったブラウン ノア 賢信がチームに勢いをもたらせるか。対する甲府はすでに開幕前にACLのラウンド16を戦ったものの蔚山現代に敗れ、ベスト8進出はならなかった。それでもアダイウトンやファビアン ゴンザレスら強力なアタッカー陣を補強し、戦力的にはＪ２でも屈指だろう。堅守速攻スタイルで、Ｊ１昇格を狙う。

大分はホームで仙台と対戦。昨季は9位に終わったが、かつてチームをＪ１に導いた片野坂 知宏監督を再登板させ、Ｊ１復帰を目指す。補強の動きは少なかったが、新監督の手腕が何よりカギを握るだろう。一方の仙台は森山 佳郎新監督が就任。長年、育成年代を指導してきており、若手の力を引き出す手腕に長ける。伸び盛りの選手が揃うだけに、彼らの成長が躍進のカギを握りそうだ。

■各試合の見どころをチェック
水戸vsいわき
横浜FCvs山口
藤枝vs長崎
愛媛vs秋田
岡山vs栃木
熊本vs清水
千葉vs山形
群馬vs鹿児島
徳島vs甲府
大分vs仙台