2024年1月30日
2024年度 Jリーグ臨時理事会後会見発言録
2024年1月30日(火)16:30~
Web ミーティングシステムにて実施
登壇:窪田 慎二 執行役員
樋口 順也 フットボール本部 本部長
司会:仲村 健太郎 広報部長
〔司会(仲村広報部長)より説明〕
本日開催いたしました第1回理事会後の会見を開催いたします。
野々村チェアマンは AFC アジアカップ視察のため、海外出張中につき登壇はございません。
Jリーグ事務局にて公表事項のご説明いたします。
《決議事項》
1.2024年度Jリーグ配分金規程に基づくクラブ配分金額確定
Jリーグは、本日の理事会において、2024年度のクラブへの配分金について下記のとおり決定しました。
2022年11月に新たな成長戦略として「2 つの成長テーマ」を掲げ、従来の均等配分金に重きを置いた配分構造から、競技成績やファン増加等の成果に応じた配分(結果配分)中心へ段階的にシフトするとともに、それらの成果創出を後押しするための施策に重点投資を行う方針を定めました。その方針に基づき、2023年度1月に2023年度の配分金および2024 年度の一部配分金の見直しについて決定していますが、2024年度の配分金について、あらためてお知らせいたします。
【2024年度の主な変更点】
1.新方式による理念強化配分金の再開
2.ACL サポート配分金の総額および配分方法の変更
3.降格救済金の廃止
1.新方式による理念強化配分金の再開(2023年1月公表済み)
2024年度の理念強化配分金は、2023年1月理事会において、2023シーズンの競技順位および人気順位に基づき以下の通り支給基準額とすることを決議したため、再開します。なお、支給については従来通り活用計画の審査、承認を経て5 月に決定されます。
・競技順位:前年J1リーグ戦年間競技順位(J1 1~9 位)に基づく受給資格分 総額約16億円
・人気順位:年間ファン指標順位(DAZN 視聴者数等1~9 位)に基づく受給資格分 総額約5億円
2.ACLサポート配分金の総額および配分方法の変更(2023年1月公表済み)
ACLサポート配分金は、2024年度の理念強化配分金再開に伴い、2023年度までACL出場クラブに対して総額4億円支給していたものから、2024年度は総額0.5億円へと変更し、以下の通り支給します。
・前年J1リーグ戦年間順位10位以下のクラブがACL(2024/2025)に出場する場合は、該当クラブが支給対象。(天皇杯優勝、前シーズンのACL優勝で最大2クラブが該当。その場合該当クラブで按分)
・上記該当クラブが無い場合は、ACL出場クラブで按分。
3.降格救済金の廃止(2023年1月公表済み)
2023年度からの配分金見直しに伴い、2024年度より前シーズンの競技順位に基づく降格救済金を廃止。
【その他の配分金・賞金(主な変更なし)】
・均等配分金は、J1クラブ2.5億円、J2クラブ1億円、J3クラブ0.2億円で変更なし。※上記には、公衆送信権料(均等配分)のほか、Jクラブ支援費として配分しているアカデミー支援費などクラブ数に応じて均等に配分しているものをすべて含む。
・ファン指標配分金は、総額13.6億円(前年比0.2億円増)で、DAZN視聴者数等で配分。
・リーグ事業協力費は、J1、J2、J3総額1.8億円で変更なし。
・公衆送信権料(傾斜配分)は、アウェイクラブ側ローカル局でのみ放映される場合のルールを追加。
・商品化権料、toto交付金(単一試合くじ)の変更なし。
・明治安田Jリーグ、JリーグYBCルヴァンカップ、FUJIFILM SUPER CUPの賞金に変更なし。
Jリーグ配分金規程をJリーグホームページにて公表。
https://aboutj.jleague.jp/corporate/wp-content/themes/j_corp/assets/pdf/015_20240201.pdf
2.裁定委員会委員選任について
Jリーグは本日開催した理事会で、Jリーグ規約および裁定委員会規程に基づき、裁定委員会の委員を選任いたしました。5名ともいずれも再任になります。任期は2024年2月1日~2026年1月31日となります。
【裁定委員会】
委員長(再任)佐久間 達哉 さくま たつや 青山TS法律事務所 弁護士
委員(再任)名執 雅子 なとり まさこ 日本司法支援センター(法テラス) 理事
委員(再任)武田 信平 たけだ しんぺい 特定非営利活動法人 日本アンプティサッカー協会 理事長
委員(再任)小谷野 薫 こやの かおる 日本総合アドバイザリー事務所 代表
委員(再任)芝 昭彦 しば あきひこ 芝・田中経営法律事務所 弁護士
https://aboutj.jleague.jp/corporate/release/26625/
3.2024Jリーグ規約規程改定(各種試合実施要項・Jリーグ配分金規程)
昨年12月の理事会、1月23日の日程発表において、各大会の大会方式を発表いたしましたが、規約規程における試合実施要項をJリーグ公式サイトにて公開しています。
また、先ほどご説明したJリーグ配分金規程も同サイトにて公表しています。
4.2024シーズンにおける懲罰事項
こちらも資料をJリーグメディアチャンネル等に掲載しています。
https://aboutj.jleague.jp/corporate/wp-content/themes/j_corp/assets/pdf/034_20240130.pdf
《報告事項》
1.2024シーズンJリーグ担当審判員カテゴリー
https://aboutj.jleague.jp/corporate/release/26630/
2.2024シーズンJリーグマッチコミッショナー選任
https://aboutj.jleague.jp/corporate/release/26630/
3.【後援】第5回ソーシャルフットボール大会
《検討事項》
〔司会(仲村広報部長)〕
シーズン移行に向けた各種検討状況につきまして、フットボール本部長の樋口よりご説明いたします。
〔樋口フットボール本部長〕
残された課題を継続検討しながら、シーズン移行を行っていくことを昨年の12月に決議しましたが、まずは様々な課題に対してどのように検討していくのか、体制や座組についての検討を開始している状況です。例えば、昨年の6~8月に4つの分科会を実施しましたが、今後は、分科会で取り扱っていくもの、分科会の形も場合によっては、全クラブが参加するような形ではなく、より密な議論をしていくための小委員会のようなもの、また課題によって短期間で考えていくものもあれば、1年もしくは2年といったスパンで考えていくもの、そういったところの整理を今、始めている段階です。
今回決定したことは、移行期の大会方式に関してです。2026年からシーズン移行を行いますので、2026年前半部分が移行期となることから、今まであらゆるパターンを検討していました。0.5シーズンとして捉えるのか、2025シーズンも含めて1.5シーズンとして捉えるのか、リーグ戦に近い形で実施するのか、J1、J2、J3をミックスしたような、例えば地域で戦うようなものも含めていろいろな形のものを検討しました。
まだ確定したものはありませんが、その中で、2024シーズン、2025シーズンの成績を含めたポイント制で昇降格を決める形も検討していました。1997年、1998年のJ1参入決定戦を思い出していただきたいのですが、その際、2シーズンの順位をポイント化し、J1、J2クラブに振り分けていました。それに似たような形で2024シーズン、2025シーズンの順位をポイント化し、最終的に2シーズン、3シーズンを踏まえて昇降格を決めるようなアイデアを考えており、もし2024シーズンの成績をポイントに入れる場合は、2024シーズンの開幕前、つまり今のタイミングで決めなければならないと考えていました。今回、様々な意見交換をする中で、やはりポイント制は分かりづらく、2024シーズンが始まる直前でもありますので、2024シーズンのポイント化はやめる判断をしています。移行期の大会をどのようなものにするかの詳細な議論はこれから始めていく段階であり、まだ固まってはいないのですが、2024シーズンのポイント制はやめる判断のみを今回はしている状況です。今後、残された課題についてどのような体制で取り組んでいくかは、また2、3月頃にお示しできると思いますので、ある程度定まった段階で改めてご説明させていただきます。
〔質疑応答〕
Q:2024シーズンは通常どおりに行い、2025シーズンはまだ何も決まっていないという認識でよろしいですか。
A:樋口本部長
完全に確定しているものはありませんが、現時点の基本的な考え方は、ポイント制を導入せずに、2026シーズンの前半、0.5シーズンと呼んでいる、実際には3ヶ月程度の期間で完結するものを実施したいと思っています。ただ、今も議論が様々なアイデアで何周もしているところなのですが、今後議論していく中で、また戻って2025シーズンの成績を入れようということも可能性としてはゼロではない。ただ、2024シーズンが開幕してから2024シーズンの成績を採用するという話はないと思いますので、その点だけは確定したということです。現時点における基本的な考えは、2026シーズンの前半戦で確定する形と考えています。
Q:2025シーズンは1シーズンという形で実施し、1.5シーズンはないと考えていいですか。
A:樋口本部長
完全に確定したわけではないですが、1.5ではなく、0.5が望ましいのではないかという方向で話が進んでいます。
Q:その場合、2025シーズンで昇降格した後、2026年の前半の大会に2025年の昇降格が反映されて、さらに2026年前半で実施する大会でまた昇降格を決めて新たなシーズンに入るという流れになりますか。それとも、それも確定していないということでしょうか。
A:樋口本部長
現段階では昇降格があるもの、ないもの、2025シーズンも含め連動したものなど、アイデアとしては考えていますが、確定しているものはありません。ただ、基本的には2025シーズンは2025シーズンで完結し、2026年前半の部分で昇降格を何らかの形で実施した方がいいのではないかという方向感で一致しています。
Q:その方向性が決まるのが2月、3月ぐらいということでしょうか。
A:樋口本部長
場合によってはもう少しかかると思っています。2024シーズンを含める場合は早く決定しなければいけないと思っていましたが、含めないことをまずは決めましたので、少し時間をかけて議論したいと思っています。ただ、昇降格の数も当然3ヶ月の大会になるので、通常の1シーズンと同様の3枠という前提ではありません。昇降格枠数を減らすなど、いろいろなアイデアを検討中です。