JリーグYBCルヴァンカップは4日に決勝が行われ、浦和を下した福岡が初優勝を成し遂げた。
満員の観衆が詰めかけた国立競技場での一戦は、立ち上がりから福岡が積極的な戦いを展開し、開始5分に早々に試合を動かした。右サイドでボールを受けた紺野 和也が縦に仕掛けると、グラウンダーのクロスを供給。これをこの日はシャドーに入った前 寛之が大外から飛び込み、先制ゴールをマークした。
その後は追いかける浦和がボールを保持する展開となったが、福岡は奈良 竜樹を中心とした守備で粘り強く対応し、チャンスを作らせない。逆にカウンターやセットプレーから好機を迎えるなど、追加点の機会を窺った。すると前半終了間際の45+4分、CKの流れから左サイドでボールを受けた紺野が鋭いクロスを供給。これを宮 大樹が合わせて2点目をマークした。
後半に入っても福岡の勢いは止まらない。55分、果敢な攻め上がりを見せたセンターバックのドウグラス グローリがエリア内で倒されてPKを獲得。しかし山岸 祐也のキックは西川 周作のセーブにあい、3点目を奪えなかった。
以降は選手交代などで前への圧力を強めた浦和が押し込む展開となり、67分には途中出場の明本 考浩が豪快な一撃を叩き込み、1点差に詰め寄った。これで浦和に流れが傾くかと思われたが、5枚を並べる福岡の守備はこれ以上破綻しなかった。集中した守りで隙を与えず、浦和の攻撃を確実に跳ね返していく。8分のアディショナルタイムも身体を張った守備で耐え凌ぎ、1点のリードを守り抜いた。2-1で逃げ切った福岡が、クラブ史上初のタイトルを獲得している。