日本代表がいよいよ、カタールの地での初陣に挑む。
対戦相手はドイツだ。ブラジルに次ぐ歴代2位タイの4度の優勝(西ドイツ時代も含む)を誇る伝統国は、今大会でも優勝候補の一角に挙げられている。
バイエルンに数々のタイトルをもたらしたハンジ フリック監督の下、ハイプレスと縦指向のアグレッシブな戦いを展開。欧州予選で5得点を挙げたティモ ヴェルナーを怪我で欠くことは痛手ながら、トーマス ミュラー、ヨシュア キミッヒ、イルカイ ギュンドアンを軸とした中盤の構成力の高さを備えており、速攻でも遅攻でも相手ゴールに迫っていく。
ただ今年に入り、UEFAネーションズリーグで結果を出せておらず、17日に行われたオマーンとの強化試合でも1-0と辛勝に終わっている。戦術、タレントともに一級品ながら状態は万全とは言えず、日本にも付け入るスキはありそうだ。
日本とすれば、ハイプレスを仕掛けてくる相手の背後をいかに突けるかがポイントとなるだろう。プレス回避のカギを握る守田 英正の状態は気がかりながら、遠藤 航や田中 碧、あるいは鎌田 大地が良い位置でボールを引き出し、前を向くことができれば、伊東 純也や前田 大然のスピードを生かす攻撃を実現できるはずだ。一方で、カナダ戦で露呈したセットプレーの対応の不安定さを、この試合で修正することも重要なミッションとなる。
ワールドカップのような短期決戦では、初戦の結果によって、その後の戦いが大きく変わってくる。実際に過去の日本は、初戦で勝点1でも手にした場合は決勝トーナメントに駒を進めているのに対し(2002年、2010年、2018年)、敗れた場合はグループステージ敗退に終わっている(1998年、2006年、2014年)。まさに今大会の運命を左右する初戦にして、大一番。押し込まれる展開が予想されるなか1ポイントでも手にすることができれば、日本の視界は開けていくはずだ。
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