指揮官不在の首位・横浜FCは岩手から勝点3を奪えるか。追いかける新潟は10戦負けなしと勢いに乗る長崎と激突【プレビュー：明治安田Ｊ２ 第29節】

明治安田生命Ｊ２リーグは、30、31日に第29節の11試合が開催される。すでにシーズンは3分の2を消化。いよいよ優勝・昇格争いは佳境へと突入する。

首位に再浮上した横浜FCは、ホームで岩手と対戦。前節は東京Ｖに競り勝ち、11試合負けなしとした。安定した戦いを続けるなか、今節は四方田 修平監督が新型コロナウイルスの濃厚接触疑いとなったためベンチに入ることができない。指揮官不在の窮地を乗り越え、勝点3を積み上げることができるか。対する岩手は前節町田に敗れ、4試合勝利なし。4試合で11失点の守備の修正がテーマとなる。

長崎vs新潟は、4位と2位の上位対決となる。長崎は前節、仙台を下して2連勝。10戦負けなしと勢いに乗る。4戦連発中のエジガル ジュニオが今節もカギを握るだろう。対する新潟は前節岡山に敗れ、3連勝はならなかった。3失点を喫した守備の修正が求められるなか、今節は最終ラインの軸を担う舞行龍 ジェームズが出場停止となる。代わってピッチに立つ選手が意地を見せたいところだ。

3位の仙台は山口の本拠地に乗り込む。前節は長崎に競り負け、6試合ぶりの黒星となった。立ち上がりの失点でリズムを失っただけに、試合の入りがポイントとなりそうだ。対する山口は栃木に敗れ、3連敗となった。今夏に加わった高井 和馬が悪い流れを断ち切る役割を担えるか。

5位の岡山はホームに千葉を迎える。前節は首位の新潟を撃破し、勢いに乗る。久しぶりに結果を出したミッチェル デュークに今節も期待がかかる。一方の千葉は前節の試合が中止となった。直近の試合では横浜FCに敗れ、現在は2連敗中。4点を失った守備の修正もさることならが、2試合ゴールのない攻撃面にテコ入れを図りたい。

3連勝で6位に浮上した熊本は、アウェイで琉球と対戦。前節は金沢に3-0と快勝を収めた。2ゴールを決め勝利の立役者となった杉山 直宏が今節も結果を残せるか。琉球は前節徳島と引き分け、3試合連続のドローとなった。守備の安定は備わりつつあるが、思うように勝点を伸ばせない状況にある。前回対戦で勝利を収めた相手を再び撃破し、浮上への足掛かりとしたい。

町田は山形とのアウェイゲームに挑む。前節は岩手を3-1で撃破した。ここ2試合で3得点と好調な太田 修介に今節も期待がかかる。対する山形は前節群馬に競り負けた。圧倒的にボールを支配しながらも決め手を欠いた攻撃陣の奮起が求められる。

大分はホームで東京Ｖと対戦。前節の試合は中止となったが、現在は6戦負けなしと好調を維持している。東京Ｖは前回対戦で敗れた相手。ホームでリベンジを果たし、プレーオフ出場圏内へと近づきたい。東京Ｖは前節、横浜FCに敗れ、4戦ぶりの黒星となった。それでも城福 浩監督就任後は組織的な守備を実現しているだけに、後はいかに得点を奪えるか。新戦力の染野 唯月のゴールが期待される。

栃木はホームに徳島を迎える。前節は山口に競り勝ち、3戦負けなしとした。今夏に加入後3得点と攻撃を牽引する根本 凌に注目だ。徳島は前節琉球と引き分け、3試合連続のドローとなった。勝ち切れない試合が目立つなか、得点力不足を露呈する攻撃陣が意地を見せられるか。

群馬はホームで甲府と対戦。前節は山形に競り勝ち、連敗を6で食い止めた。今節も粘り強い守備を保ち、限られたチャンスをものにする戦いに勝機を見出したい。甲府は前節の試合が中止となっている。直近の試合では水戸と引き分けに終わった。群馬には前回対戦で勝利を収めているだけに、良いイメージを持ってこの試合に臨めるだろう。

水戸はホームで大宮と対戦。前節の試合は中止となった。直近3試合は負けなしながら、ここ2試合は勝ち切れていない。失点が目立つ前半の戦いがカギを握りそうだ。大宮は前節秋田と引き分け、7試合勝利から遠ざかる。再び降格圏へと転落したなか、この苦境をいかに乗り越えていくのか。チーム一丸となった戦いが求められるだろう。

金沢vs秋田は唯一、日曜日の開催となる。金沢は前節熊本に敗れ、2連敗。2試合連続で3失点の守備の修正がテーマとなる。対する秋田は大宮と引き分け、12試合勝利から遠ざかっている。こちらの課題は攻撃面。吉田 伊吹と武 颯の爆発が待たれるところだ。

■各試合の見どころをチェック
水戸vs大宮
栃木vs徳島
横浜FCvs岩手
琉球vs熊本
山形vs町田
群馬vs甲府
岡山vs千葉
山口vs仙台
長崎vs新潟
大分vs東京Ｖ
金沢vs秋田