明治安田生命J2リーグは、20、21日に第40節の11試合が開催される。前節、磐田が昇格を決め、昇格枠は残り1枠となった。昇格の可能性を残すのは2位の京都、3位の長崎、4位の甲府の3チームだ。
もっとも京都が今節勝利を収めれば、昇格が決定する。引き分けても長崎と甲府が引き分け以下で、敗れた場合でも長崎が敗れ、甲府が引き分け以下に終われば昇格が決まる優位な状況にある。
その京都はアウェイで岡山と対戦。前節は秋田に快勝を収め、昇格に王手をかけた。圧倒的な存在感を放つピーター ウタカが昇格に導くゴールを奪えるか。一方の岡山は前節、相模原に競り勝ち、3連勝を達成。10試合負けなしとし、安定感抜群の戦いを続ける。石毛 秀樹と上門 知樹の好調コンビが、京都の昇格を阻止するか。
京都を7ポイント差で追う長崎は、前節昇格を決めた磐田の本拠地に乗り込む。昇格に望みをつなぐためにも勝利こそが求められる一戦は、前回対戦で敗れた磐田へのリベンジマッチとなる。現在4連勝と勢いに乗り、この間12得点と攻撃が機能する。その勢いを持って、昇格チームの撃破を狙う。対する磐田は4連勝フィニッシュで昇格を決めた。次なるターゲットはJ2制覇だ。今節勝利を収め、京都が引き分け以下に終われば優勝が決定する。ホームの地でファン・サポーターと優勝&昇格の喜びを分かち合えるか。
わずかに昇格の可能性を残す4位の甲府は、アウェイで秋田と対戦。3戦全勝をしたうえで、京都、長崎の結果に委ねることとなるだけに状況は厳しいが、可能性ある限り戦い抜くほかない。前節は松本に競り勝ち、2連勝を達成。終盤のゴールで勝ち切った粘り強さを今節も示したい。秋田は前節京都に敗れ、2試合勝利なし。3失点を喫した守備の修正が求められそうだ。
残留争いはいまだ混沌とした状況が続いている。しかし最下位の松本は崖っぷちに立たされている。今節敗れ、17位の大宮が引き分け以上、18位の金沢が勝利した場合に、19位以下が確定。J2ライセンスを持たないJ3の宮崎が2位以内に入った場合は、降格チームが3つに減るために、今節での降格決定とはならないものの、背水の陣であることに変わりはない。
その松本は今節、ホームに14位の山口を迎える。前節は甲府に競り負け、8戦未勝利となった。失点が減らない状況のなか、守備をいかに立て直すのか。チーム一丸となった戦いが求められる。対する山口は今節勝利を収めれば、残留がほぼ確定する。前節は北九州に競り負け、3連勝はならず。不発に終わった攻撃陣が意地を見せられるか。
愛媛vs相模原は21位と20位の直接対決に。勝ったほうが残留への希望がつながる一方、敗れればいよいよ苦しい状況に追い込まれることとなる。愛媛は前節新潟に敗れ、5試合勝利なしとなった。この間、3つの完封負けと得点力不足に苦しむ。藤本 佳希ら攻撃陣がこの苦境を救うパフォーマンスを見せられるか。対する相模原は前節岡山に敗れ、3試合勝利がない。こちらは2試合連続ゴール中の安藤 翼にかかる期待が大きい。前回対戦では愛媛が1-0で勝利を収めたが、果たして今回はいかなる決着を見るか。
北九州は千葉の本拠地に乗り込む。前節は山口を下し、10試合ぶりに勝点3を獲得。残留圏へと迫る19位に順位を上げている。ここ3試合で失点はわずかに1と守備の安定感が生まれた一方、攻撃では前節決勝点を決めた髙橋 大悟に期待がかかる。千葉は前節琉球と引き分け、10試合負けなしとした。もっともここ2試合はともにドロー。リードを守り切れない戦いが続いているだけに、最後までプレー強度を保てるかがテーマとなる。
15位の栃木と18位の金沢の一戦も、残留争いの直接対決となる。ともに現在は残留圏に留まるものの、まだまだ安全圏へとはたどり着けていない状況だ。栃木は前節、長崎に敗れ、6試合勝利なし。3失点を喫した守備の修正が求められるだろう。対する金沢も前節は東京Vに完敗。こちらも同様に、4点を奪われた守備組織の修正が急務となりそうだ。
17位の大宮も、予断を許さない状況が続く。前節は山形と引き分け連敗を3で食い止めたものの、4試合勝利がない。山形戦では終盤に追いつかれ勝ち切れなかっただけに、試合の終わらせ方がテーマとなるだろう。水戸は前節磐田に敗れ、6試合勝利なし。ここ2試合で5失点を喫する守備組織を立て直したい。
16位の群馬も降格の可能性を残す。今節はホームに新潟を迎える。前節は町田と引き分け3試合勝利がない状況だ。複数得点を奪えない攻撃に勢いをもたらしたい。新潟は前節愛媛に快勝を収め、6試合ぶりに白星を手にした。好調を維持する鈴木 孝司が、今節も結果を残せるか。
山形vs町田は同勝点で並ぶ7位と6位の上位対決に。ともに昇格の可能性は潰えたものの、一つでも上の順位で今季を終えるためにも、勝利が求められる一戦だ。山形は3試合勝利がなく、町田は6戦負けなしながら、勝ち切れない試合も目立つ。攻撃面に特長のあるチーム同士の対戦だけに、アグレッシブな戦いが期待される。
東京Vはホームに琉球を迎える。前節は金沢に4-0と快勝。ともに2点ずつを記録した梶川 諒太と佐藤 凌我に注目だ。対する琉球は前節千葉と引き分けた。それでも喜名 哲裕監督就任後、着実にチームは良化しており、この良い流れを保ち、シーズンを締めくくりたいところだ。
■各試合の見どころをチェック
磐田vs長崎
岡山vs京都
秋田vs甲府
山形vs町田
栃木vs金沢
群馬vs新潟
大宮vs水戸
千葉vs北九州
東京Vvs琉球
松本vs山口
愛媛vs相模原