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唯一のポジションだからこそ感じるフィールドプレーヤーとは違った責任感。ハイパフォーマンスを支えるのは「今の自分よりも良くなる」という想い。【THE BEST RULE:ランゲラック】

2021年10月29日(金) 08:00

唯一のポジションだからこそ感じるフィールドプレーヤーとは違った責任感。ハイパフォーマンスを支えるのは「今の自分よりも良くなる」という想い。【THE BEST RULE:ランゲラック】

唯一のポジションだからこそ感じるフィールドプレーヤーとは違った責任感。ハイパフォーマンスを支えるのは「今の自分よりも良くなる」という想い。【THE BEST RULE:ランゲラック】
オーストラリア出身の守護神は、圧巻のセーブを連発し、名古屋の堅守を支えている。そのハイパフォーマンスの源はどこにあるのか。自身のこだわりやマイルールから好調の要因を探っていく

9月の明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVP(J1)に輝いたのは名古屋グランパスのランゲラックだ。オーストラリア出身の守護神は、圧巻のセーブを連発し、名古屋の堅守を支えている。そのハイパフォーマンスの源はどこにあるのか。自身のこだわりやマイルールから好調の要因を探っていく。

――改めて9月の月間MVPを受賞した感想を聞かせてください。
「とても名誉ですし、素晴らしいことです。このような賞は、攻撃の選手が獲ることが多いなか、GKとして獲ることができたのは本当に嬉しいですね」

――9月のパフォーマンスを振り返ってください。
「9月はとても印象深い月となりました。自分自身もいいパフォーマンスを出せたと思っていますし、チームに貢献できたという想いが強いです。チームとしては3勝を挙げ、そのうちふたつは完封勝利でした。大分戦ではリーグ記録となる19回目のクリーンシートも達成できました」

――印象に残っている試合はありますか?
横浜F・マリノス戦ですね。とてもいいセーブができたと自負しています。上位チーム相手にチャレンジしないといけない試合だったのですが、その重要なゲームで、しかもファンの前で勝つことができた。価値のある勝利だったと思います」


――ここからは、ランゲラック選手のこだわりについて聞かせていただきます。まずは試合前のルーティーンを教えてください。
「ゲームの前はやることが決まっています。食事にも気を付けますし、寝る時間も決まっています。寝る前にはストレッチをしますし、朝起きてからもストレッチをします。規則的な行動を行うことで、身体に今日は試合なんだということを思い出させるんです」

――試合の直前にやることはありますか?
「音楽を聞きます。コーヒーもたくさんのみます。後はピッチに出る前に、室内でも身体を動かします。こうしたエクササイズを行うことで、身体をしっかりと起こしていきます」

試合前のルーティーンは音楽を聞くことと、コーヒーを飲むこと
試合前のルーティーンは音楽を聞くことと、コーヒーを飲むこと

――ちなみにどういう音楽を聞くのですか?
「いろんなジャンルを聞きますよ。R&Bであったり、速いテンポの曲だったり、70年代や80年代の曲も聞きますね。最近は20年くらい前のR&Bをよく聞いていますね」

――日本の曲は聞きますか?
「聞かないですね。ただクラブハウスのジムなどで他の選手が流しているので、耳には入ってきます」

――食事へのこだわりはありますか?
「試合の日の朝は、オートミールやフルーツを食べます。試合前の軽食は、パスタにオリーブオイルをかけたものを食べますね。試合が夜の場合は、ちょっと時間が空いてしまうので、その間にパンやサンドイッチを食べることが多いですね」

――好きな食べ物はなんですか。
「試合を考えなければ、焼肉が食べたいです。お昼はカフェでコーヒー飲みながら、サラダやサンドウィッチ食べたりすることが多いのですが、夜に何が食べたいかと聞かれれば、やっぱり焼肉が最初に来ますね」

――食事以外の面で、コンディション調整で気を付けていることはありますか。
「睡眠は大事ですね。早く寝て、早く起きること。これも試合前にやるべきことの一つです。後は先ほども言いましたけど、ストレッチを入念にやることです。試合の間隔があく場合には、筋トレをして身体を維持するようにしています」

――オフの日や、プライベートではまっていることは何ですか?
「基本的に休みの日は家族と一緒に過ごしています。公園に行ったり、犬の散歩をしたり。息子の学校があれば、付き添って連れていくこともあります。今は試合が続いているので、試合がない日は、リカバリーの時間としています。身体を維持することも重要な仕事ですから」

――もし時間が取れたら、行ってみたいところはありますか?
「夏であればビーチに行きたいですね。あとは雪を見てみたいです、岐阜県や長野県の雪山に行ってみたいです。もちろん富士山にも登ってみたいですね」

――GKは味方に声をかけることが多いと思いますが、その際に気を付けていることはありますか。
「声掛けをする際に重要なのは、情報をしっかりと伝えること。そして、後ろに守る人間がいるという存在感を声によって示すことも大事になってきます。言語はさほど問題ではありません。チームには英語を話せる選手もいますから。なかでも中谷 進之介選手は、英語が堪能なので、詳細に伝えなければいけないことは、彼が通訳の代わりのようなことをやってくれます」

――ちなみに、話せる日本語はありますか?
「ヒダリ、ミギ、アブナイ。後から声掛けをするうえで、この3つは重要ですね」


――改めて、ランゲラック選手はなぜGKになられたのでしょうか。
「小さい頃はフィールドでもプレーしていたのですが、一度GKを任せられた時にしっくりきたんです。とても気分が良かったし、続けていきたいという情熱も湧いてきました。続けるなかで技術を磨き、経験を積み、成長していく過程で、どんどんこのポジションが好きになっていきました」

――GKの一番の魅力はなんでしょう。
「子どもの頃は、得点を決めたり、攻撃がしたいと思うかもしれませんが、私は違っていました。相手が打ってくるシュートを止めることが楽しかったし、かっこいいと思えたんです。それにGKは、1人だけのポジション。それも特別なことです。フィールドプレーヤーとは違った責任感もあるし、楽しいこともある。もちろん難しいこともありますけど、それもGKしか味わえないことです」

――名古屋に加入して4年目となりますが、今季は過去3年と比べ、違う取り組みを行っていることはありますか。
「特別に変わったことはしていません。GKとしてやることは決まっていますから。ただ、しっかりとしたパフォーマンスを出し、チームを助けたいという部分では、過去3年と比べても上手く行っていると思います」

――プロのサッカー選手として一番大事にしていることを教えてください。
「日々、今の自分よりも良くなることを目指すこと。これがプロにとって重要なことだと思います。もっと上手くなりたい、もっと成長したい。その想いを強く持ち、日々を過ごしています」

――今季も残り少なくなってきましたが、今後へ向けた抱負と将来の目標を聞かせて下さい。
「今季はタイトルの可能性が残っているので、まずはルヴァンカップの決勝に勝ちたいですね。将来に関して言えば、もっともっといいGKになりたいということだけです。成長することによってチームを助けることができる。よりよいGKになるために、さらなる努力を続けていきたいです」

ランゲラック プロフィール

明治安田生命Jリーグ KONAMI月間MVPの受賞コメントはこちら

 

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