川崎Ｆに肉薄する横浜FMは5連勝を達成し、首位浮上なるか。監督交代のＣ大阪は、Ｇ大阪とのダービーマッチに挑む【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第27節】

明治安田生命Ｊ１リーグは、28、29日に第27節が行われる。前節から中2、3日で開催されるハードスケジュールのなか、各チームは総力戦が求められてきそうだ。

前節、ついに今季初黒星を喫した川崎Ｆは、アウェイで札幌と対戦。2位の横浜FMに勝点1差に迫られており、今節の結果次第では首位陥落の可能性もある。3試合勝利がなく、この間にわずか1得点。相手の対策を上回る攻撃力を示せるか。一方の札幌は前節、名古屋に敗れ、4試合ぶりの黒星を喫した。ボール支配では上回りながらも決定力を欠いただけに、こちらも攻撃陣の出来が勝敗を左右しそうだ。

川崎Ｆに肉薄する横浜FMはホームに鹿島を迎える。13試合負けがなく、現在は4連勝中。4試合で16得点と圧巻の攻撃力を示す。鹿島には前回対戦で敗れているだけに、リベンジの一戦に。5連勝を達成し、首位浮上なるか。鹿島は前節、清水に4-0と大勝。上田 綺世が調子を上げてきたのは好材料で、前田 大然とのエース対決に注目が集まる。

2連勝で3位に浮上した神戸は、ホームでFC東京と対戦。前節は大迫 勇也がデビューを果たし、勝利に貢献。日本代表にも名を連ねるこのストライカーに初ゴールは生まれるか。FC東京は前節、仙台に競り勝ち、5試合ぶりに勝点3を手にした。ここ4試合で2得点と好調のディエゴ オリヴェイラに今節も期待がかかる。

名古屋は3連勝で4位に浮上。今節はホームに清水を迎える。3試合連続完封勝利と持ち前の堅守が蘇っており、今節も安定した戦いを示すだろう。札幌戦で2ゴールを決めた稲垣 祥に注目だ。清水は前節、鹿島に完敗を喫し、6戦勝利なしとなった。鹿島相手に4点を奪われた守備の修正が重要なテーマとなる。

6位に後退した鳥栖は、仙台の本拠地に乗り込む。前節は退場者を出したこともあり、横浜FMに今季最多の4失点で完敗。ダメージの大きい敗戦となったが、ここからいかに巻き返せるか。金 明輝監督の手腕にかかる期待は大きい。仙台は10試合勝利がなく、現在は2連敗中。前節はFC東京に1-2で競り負けた。苦しい戦いが続くものの、前節は久しぶりにゴールが奪えたのは前向きな材料だ。相手の攻撃に粘り強く対抗し、少ないチャンスをモノにする戦いに勝機を見出したい。

浦和はアウェイで湘南と対戦。前節は広島を下して3連勝を達成した。久しぶりにゴールを決めたキャスパー ユンカーが今節も輝きを放てるか。一方の湘南は前節、Ｃ大阪に快勝を収め、7試合ぶりに白星を手にした。今季最多となる5ゴールを奪った勢いを、この試合にも持ち込みたい。

前節、川崎Ｆの無敗記録を止めた福岡は、ホームに徳島を迎える。ここ3試合で2勝と再び調子を上げており、残留に向けて大きく前進している。強烈な左足でゴールを連発するジョルディ クルークスに今節も期待がかかる。徳島は3連敗で、17位と降格圏に転落した。3試合無得点と元気がない攻撃陣が意地を見せられるか。

広島はホームに大分を迎える。前節は浦和に敗れ、これで5試合勝利なしとなった。守りの安定感は備わるだけに、いかに得点を奪えるか。ジュニオール サントス以外の攻撃パターンを確立したい。大分は5戦未勝利で、ついに最下位に転落した。前節は神戸に1-3と完敗。失点が続く守備の修正が重要なテーマとなる。

今節はＧ大阪vsＣ大阪のダービーマッチが行われる。Ｇ大阪は2試合勝利がなく、Ｃ大阪も前節は湘南に完敗。今節を前にレヴィー クルピ監督を解任し、今節より小菊 昭雄新監督の下でリスタートを切る。ともに調子が上がらないなかで迎えるライバル対決だが、これまでに数多くの名勝負を生んできただけに、注目度は高い。前回対戦は1-1の引き分けに終わったが、果たして今回はいかなる決着を見るか。

柏はホームで横浜FCと対戦。前節は徳島に競り勝ち、3戦ぶりの勝利を挙げた。決勝ゴールを奪った瀬川 祐輔が今節も大仕事をやってのけるか。一方の横浜FCは、前節Ｇ大阪を下し、ついに最下位から抜け出している。残留圏となる16位の清水とはまだ7ポイント差あるものの、光明は見えている。アルトゥール シルバ、フェリペ ヴィゼウら新戦力もフィットしてきており、今節も彼らのパフォーマンスに大きな期待がかかる。

■各試合の見どころをチェック
札幌vs川崎Ｆ
神戸vsFC東京
横浜FMvs鹿島
広島vs大分
Ｇ大阪vsＣ大阪
名古屋vs清水
柏vs横浜FC
湘南vs浦和
仙台vs鳥栖
福岡vs徳島