一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の36回目が、19日に開かれた。
会議後のリモート会見で、Jリーグの村井 満チェアマンは、「先般のACLでウズベキスタンに参戦したガンバ大阪と川崎フロンターレから一部陽性者が出ております。そこの内容については、まだ詳細な結果は手元にはありませんが、これから分析していくことが共有されました。デルタ株、ワクチン接種、水際対策など、広範囲に渡る意見交換をさせていただきました」と、会議の内容を振り返った。
会議のテーマの一つとなったのが、ワクチン接種者の対応について。ワクチンを打てば、濃厚接触の定義などが緩和される可能性について議論されたという。
村井チェアマンは「ワクチンを打った、打たないによって社会生活での差別や偏見を助長してはならないというのが前提としてあります」としたうえで、「合理的な説明がつくのであれば、その(濃厚接触者の)対象から緩和していくのが当然であろうと思っています」と話した。
もっとも、村井チェアマンはこの議論には二つのハードルがあると説明する。
「ひとつは国の医療行政は政府から方針が示されて、各市町村の保健所が定義していく流れですので、我々の単独でなかなか物が運べず、国の方針を待たざるを得ないところがあるということ。それから、ワクチンを打ちたくても、打てない方がいるなかで、緩和策だけが先行するのは、社会的な納得感を得られないだろうという時間の問題。この二つを前提にしながら、議論を深めていきましょうということを今日確認しました」
またJリーグでは第2登録期間(ウインドー)が7月16日から始まったことで、新しく加わる外国籍選手の入国についての説明もあった。いくつかのクラブでは、査証の許可が下りていることを踏まえ、村井チェアマンは「前回は福島Jヴィレッジにおけるバブルで対応しましたが、今回はJリーグが指定する施設でバブルを作ることを考えています。従前の学び、知見を活かしながら、今回も対応していくことを前提に考えています」と方針を示している。