混戦の昇格争いがついに決着。長野は勝てば、悲願のＪ２昇格へ。相模原は今治を撃破し、土壇場での逆転なるか。【プレビュー：明治安田Ｊ３ 第34節】

明治安田生命Ｊ３リーグは、20日に今季の最終節が行われる。

秋田が早々に優勝＆昇格を決めた一方、残りひと枠となった昇格の行方は、最後までもつれ込んでいる。可能性を残すのは2位の長野（勝点59）、3位の相模原（同58）、4位の岐阜（同56）の3チーム。果たしてどのような結末が待ち受けるのか。見逃すことのできない最終節となった。

2位の長野はホームで岩手と対戦。勝てば昇格が決まるだけに、優位な状況にあるのは間違いない。前節は岐阜と引き分けたが、ここ4試合は負けがない。堅守が備わるだけに、大崩れすることはないだろう。岩手は前回対戦で4-1と快勝を収めており、相性の良い相手でもある。良い流れにあるなか、ホームで悲願の昇格を成し遂げられるか。

長野を勝点1差で追う3位の相模原は、得失点差を考えれば引き分けも許されない状況。勝利を手にし、長野が引き分け以下に終わることを願うほかない。18試合負けなしと安定した戦いを続ける一方、得点力に課題を抱えるのも事実。対戦相手の今治とは前回対戦でも引き分けており、緊迫した戦いとなることが予想される。先制点を奪うことが最重要テーマとなりそうだ。

3位の岐阜は、Ｇ大23の本拠地に乗り込む。長野とは勝点3差で、勝利することはもちろん、得失点差を考えれば大量得点も求められる。置かれた状況は厳しいが、可能性がある限りは諦めずに戦うほかない。Ｇ大23には前回対戦で3-0と勝利を収めている。立ち上がりから攻撃的な姿勢を打ち出し、ゴールラッシュを実現したい。

1年でのＪ２復帰を目指した鹿児島だが、最終節を前に昇格の可能性が絶たれている。今節はホームで秋田と対戦。前節、Ｇ大23相手に6ゴールを奪った迫力を、この試合にも持ち込みたいところだ。対する秋田は優勝決定後の5試合で1勝2分2敗と思うように結果を出せていない。前回対戦で引き分けたチームから勝利を収め、有終の美を飾れるか。

鳥取vs熊本は、8位と7位の対戦となる。ともにシーズン終盤までは昇格を争いながらも、目標には届かなかった。直近3試合はともに2勝1分と負けがない。来季も昇格争いのライバルとなる可能性が高い両者だけに、激しい戦いが期待される。

沼津はホームで富山と対戦。前節はYS横浜を下し、連敗を3で食い止めた。エース格に成長した渡邉 りょうに今節も期待がかかる。一方、9位の富山は2連敗と調子は下降気味。一桁順位に留まるためにも3連敗は避けたいところだ。

讃岐はホームに福島を迎える。4試合勝利がなく、この間無得点。退任が決まった望月 一仁監督の最終戦を白星で飾れるか。福島も3連敗と苦戦が続く。こちらも松田 岳夫監督の退任が決まっている。厳しいシーズンを笑顔で締めくくるのは果たしてどちらのチームか。

17位のＣ大23はホームで八戸と対戦。前節は岩手に0-5と完敗を喫した。ここまでリーグ最少の27得点に留まっており、最終戦ではアグレッシブな姿を示したい。八戸も4試合勝利がなく、現在は2連敗中。2試合無得点の攻撃陣が意地を見せたいところだ。

YS横浜は17試合勝ちがなく、最下位に沈む。攻守両面で不安を抱えるなか、最終戦で持ち前の攻撃サッカーを示せるか。ホームで勝点3を手にし、最下位からの脱却を狙う。一方の藤枝は2連勝と調子を上げている。3連勝フィニッシュを実現し、来季へとつなげたい。

■各試合の見どころをチェック
YS横浜vs藤枝
長野vs岩手
沼津vs富山
鳥取vs熊本
讃岐vs福島
今治vs相模原
鹿児島vs秋田
G大23vs岐阜
C大23vs八戸