首位の徳島は勝てば昇格が決定。2位の福岡にも昇格の可能性が。後のない3位の長崎は難敵・甲府を迎え撃つ【プレビュー：明治安田Ｊ２ 第41節】

今季の明治安田生命Ｊ２リーグは残り2試合となったが、昇格争いはいまだ決着を見ていない。今節は首位の徳島と2位の福岡に昇格の可能性が生まれている。

徳島は勝てば文句なしで昇格が決定。引き分けの場合は、福岡が敗戦、もしくは長崎が引き分け以下で、たとえ敗れても長崎が引き分け以下で昇格が決まる。一方の福岡は勝利したうえで長崎が引き分け以下で昇格が決まる状況だ。

昇格を目前に足踏みを強いられている徳島は、ホームに大宮を迎える。前節は千葉の堅守を崩せずに、スコアレスドロー。2試合連続無得点と決定力不足に苦しんでいる。持ち前のアグレッシブな姿勢を取り戻し、今季ホーム最終戦で歓喜の瞬間を迎えられるか。対する大宮は前節、山口に快勝。2ゴールを奪った奥抜 侃志が、今節もカギを握りそうだ。

徳島を3ポイント差で追う福岡は、愛媛の本拠地に乗り込む。前節は京都に快勝を収め、8試合負けなしとした。堅い守りが光り、遠野 大弥が2試合連続ゴールと好調を維持する。最終節に徳島との直接対決を残すだけに、ここで勝利を収め、一気に昇格を決めたい。一方の愛媛は3連敗と元気がなく、前節は琉球に大敗を喫した。6点を奪われた守備の立て直しが何よりも求められるだろう。

長崎は後のない状況に追い込まれている。引き分け以下で昇格が潰える可能性があるだけに、勝利こそが求められる一戦だ。前節は東京Ｖを撃破し、2連勝を達成。もっとも対戦相手の甲府には、前回対戦で0-2と敗れている。4位に位置する難敵にリベンジを果たし、昇格への望みをつなぐことができるか。

北九州vs山形は、5位と6位の上位対決となる。北九州は前節磐田を下し、6試合ぶりに勝点3を手にした。2ゴールを決めたディサロ 燦シルヴァーノが、今節も大仕事をやってのけるか。対する山形も前節は岡山に快勝。こちらは4試合ぶりにゴールを決めたヴィニシウス アラウージョに期待がかかる。

京都はホームに金沢を迎える。前節は福岡に敗れ、6試合ぶりの黒星を喫した。不発に終わった攻撃陣が意地を見せられるか。金沢は前節、栃木と引き分け、3試合負けなしとしている。もっともここ2試合は先制しながらも勝ち切れていないだけに、リード時の試合運びがテーマとなりそうだ。

磐田はホームで町田と対戦。前節は北九州に敗れ、連勝はならなかった。現在8位に留まるなか、今季ホーム最終戦で来季につながる戦い実現したい。町田は2連勝と調子を上げている。2試合連続でクリーンシートを実現した守備陣が、磐田の攻撃を封じられるか。

水戸vs琉球は激しい打ち合いが期待できる。水戸はリーグトップの67得点をマーク。一方の琉球は前節、愛媛相手に6ゴールを奪った。前回対戦では琉球が3-2で制したが、今回も多くのゴールが生まれる一戦となりそうだ。

栃木はホームで千葉と対戦。5試合負けなしながら、ここ3試合はいずれもドロー。先に点を取られる展開となっているだけに、先制点を奪って優位に試合を運びたい。千葉は前節、徳島と引き分け、目の前での昇格を免れている。粘り強い対応が蘇っており、今節も強度の高い守備からリズムをつかんでいくだろう。

松本はホームに東京Ｖを迎える。前節は甲府に競り勝ち、2連勝を達成。高い精度を誇るセットプレーが今節もカギを握りそうだ。一方の東京Ｖは5試合勝利がなく、現在は2連敗中。5試合でわずか2得点の攻撃陣の奮起が求められるだろう。

群馬vs岡山は、下位に沈むチーム同士の対戦に。20位の群馬は4戦負けなしと調子を上げている。攻撃面に勢いが生まれており、ホーム最終戦となる今節も、アグレッシブな戦いを実現するはずだ。一方の岡山は8試合勝利がなく、18位に順位を下げている。失点が続く守備組織の修正が、重要なテーマとなるだろう。

22位の山口はホームに新潟を迎える。今節敗れれば今季の最下位が決定するだけに、強い危機感を備えてこの試合に臨むはずだ。2試合連続ゴール中の高井 和馬がチームに勢いをもたらせるか。一方の新潟も5戦未勝利と元気がない。5試合で12失点の守備をいかに立て直すのか。アルベルト監督の手腕に注目だ。

■各試合の見どころをチェック
水戸vs琉球
栃木vs千葉
群馬vs岡山
松本vs東京Ｖ
磐田vs町田
京都vs金沢
山口vs新潟
徳島vs大宮
愛媛vs福岡
北九州vs山形
長崎vs甲府