2020年11月1日(日) 17:00
その強さに陰りは見えず。川崎Fが5戦5勝で首位固め。19ポイントを積み上げたG大阪が2位に浮上!【マンスリーレポート(10月):明治安田J1】
明治安田生命J1リーグは10月に第20節から第25節までが開催。新型コロナウイルスの影響で順延となっていた試合やACL出場チームの前倒し開催分も含め、各チームは5試合から7試合をこなす変則スケジュールとなっている。
10月も強さを示したのは川崎Fだ。各チームの対策を難なく乗り越え、5戦5勝と全勝を達成。8月29日の清水戦から続く連勝を12試合に伸ばし、リーグ新記録を更新している。大卒ルーキーの三笘 薫が変わらず好調を維持し、レアンドロ ダミアンもコンスタントにゴールを記録。中村 憲剛も得点、アシストと目に見える結果を残し、試合を重ねるごとに総合力をさらに高めている印象だ。2位のG大阪に勝点17差をつけており、このままのペースでいけば、11月中にも優勝が決まる可能性もある。
川崎F以上に勝点を積み重ねたのは、G大阪だ。2試合を多い7試合をこなし、6勝1分と無敗で乗り切り19ポイントを積み上げた。首位との差は俄然大きいが2位に浮上し、来季のACL、今季の天皇杯出場に向けて大きく前進している。堅い守りに加え、パトリック、宇佐美 貴史ら攻撃陣が調子を上げてきたのも好材料。シーズン終盤に向けて、さらに勢いに乗っていく可能性は十分だ。
3位に浮上した名古屋も、5勝2敗と結果を出した。川崎F、横浜FMと攻撃力に秀でるチームには敗れたものの、それ以外の5試合はいずれも完封勝利。組織的な守備に加え、4ゴールを挙げたマテウスの躍動も光った。
一方で2位につけていたC大阪は2勝3敗と負け越し、4位に転落。FC東京も2勝5敗で5位に順位を下げている。
復調したのは浦和と広島だ。前者は23節の仙台戦で6ゴールを叩き込むなど、攻撃面が良化し、後者も4勝中3試合で3ゴールを記録した攻撃力の向上が好転の要因だろう。9月はわずか1勝と苦しんだ札幌も、10月は鹿島を下すなど3勝を挙げて、苦境から抜け出している。
下位に目を向けると、2勝を挙げた湘南に良い流れが生まれているのに対し、鳥栖、清水、仙台の3チームはひとつも勝利を手にできなかった。鳥栖は7試合で4得点と決定力不足を露呈し、清水は守備に比重を置いた戦いに方向転換したことで失点は減りつつあるが、こちらも攻撃面に課題を残している。
苦しいのは仙台だ。8月8日を最後に勝ち星から見放され、9月に続いて10月も勝点3を確保できず、16試合も勝利から遠ざかっている。浦和に大量失点で敗れた一方で、10月の7試合のうち5試合で無得点と、攻守両面に課題を抱える。この苦境をいかに乗り越えていくのか。残り9試合での巻き返しに期待したい。