注目は2位と3位が激突する“福岡ダービー”。監督交代の磐田は京都相手に好転のきっかけを見出せるか【プレビュー：明治安田Ｊ２ 第24節】

明治安田生命Ｊ２リーグは、3日、4日に第24節の11試合が開催される。

首位の徳島はホームで琉球と対戦。前節は長崎との上位対決を制し、7試合負けなしとしている。7試合で3失点と堅い守りが光り、1点差をものにする勝負強さも披露。攻守両面で安定した戦いを続けており、このまま一気に突っ走る可能性も十分だ。対する琉球は2連敗と調子を落としている。2試合連続無得点の攻撃陣が意地を見せられるか。

今節最大の注目カードは、福岡vs北九州の“福岡ダービー”だ。8連勝で3位に浮上した前者に対し、後者は3試合勝利から見放されるも、2位につけている。昇格争いを演じる同県のライバル対決は、激しい戦いになることは必至だろう。開幕戦では遠野 大弥のゴールを守り抜いた福岡が勝利を収めたが、果たして今回はいかなる決着を見るか。

長崎はアウェイで栃木と対戦する。8試合勝利がなく、4位に転落。昇格争いに踏みとどまるためにも、まさに正念場を迎えている。ボール支配で勝りながらも得点を奪えておらず、崩しの質を高めることが重要なテーマとなる。一方の栃木は前節、福岡に惜敗。調子を上げていた攻撃陣が不発に終わっている。長崎とは開幕戦で対戦し、0-1と敗れているが、ホームの地でリベンジを果たせるか。

甲府は5試合連続引き分けと、勝ち切れない戦いが続く。昇格戦線に名乗りを上げるためにも、勝利が求められる。守りの安定は備わるだけに、攻撃に迫力を生み出したい。その甲府をホームに迎える金沢は前節、松本に競り勝った。3試合連続クリーンシートを達成した守りを軸に、したたかな試合運びを展開しそうだ。

磐田はフェルナンド フベロ監督が退任し、鈴木 政一新監督が就任。1年でのＪ１復帰に向け、リスタートを切る。6試合勝利から見放されるなか、いかに立て直しを図るのか。新監督の手腕に注目が集まる。対戦相手の京都も、ここ2試合は勝利がない。前節は千葉とスコアレスドローに終わった。失点が続いていた守備が無失点に抑えたのは好材料で、今節はその守りに加え、前回対戦でも2ゴールを奪ったピーター ウタカの決定力が求められるだろう。

新潟は3戦負けなしで7位に浮上。今節はホームに町田を迎える。安定した守備が光るものの、課題は得点力。エースの渡邉 新太が離脱したなか、ファビオら他の攻撃陣の奮起が求められる。町田は6試合勝利がなく、苦しい戦いが続く。それでも前節は北九州相手に1-1で引き分けた。起死回生の同点ゴールを奪った安藤 瑞季が、今節も大仕事をやってのけるか。

東京Ｖはホームに大宮を迎える。3試合負けなしと安定した戦いを続けるも、得点力に課題を残す。高いボール支配率をゴールに結びつけられるか。加入後まだ得点がない大久保 嘉人に期待がかかる。大宮は2連勝と復調の気配を示す。攻撃面の向上が、好転の要因だろう。2試合連続ゴール中の畑尾 大翔に注目が集まる。

水戸はホームで岡山と対戦。前節は大宮に競り負けたが、迫力のある攻撃は健在だ。山口 一真と中山 仁斗の2トップに加え、高い決定力を誇るアレフ ピットブルの起用法がカギを握りそうだ。一方の岡山は前節、愛媛に競り負け、連勝が2でストップした。チャンスを作りながらも決めきれなかった攻撃陣が意地を見せたい。

その岡山に勝利した愛媛は、最下位から抜け出している。チームとして6試合ぶりのゴールを記録した有田 光希が、今節も重要な役割を担いそうだ。対戦相手の山口は、前節磐田に快勝を収め、勢いに乗る。こちらは好調を維持する高井 和馬が、キープレーヤーとなる。

監督交代後も結果を出せていない松本は、アウェイで山形と対戦。得点力不足を露呈するなか、セルジーニョとジャエルの2トップの爆発が待たれる。山形は2連勝で16位に浮上。前節2ゴールの山岸 祐也が、今節も爆発するか。

最下位に沈む群馬は、ホームに千葉を迎える。2連勝の後に3連敗と、再び勝星から見放されている。ここ2試合で7失点を喫する守備の再整備が求められるだろう。一方の千葉は、前節京都とスコアレスドローに終わった。それでもここ2試合は無失点と、課題の守備に安定感が生まれている。後はいかに得点を奪えるか。川又 堅碁にかかる期待は大きい。

■各試合の見どころをチェック
東京Ｖvs大宮
愛媛vs山口
徳島vs琉球
山形vs松本
水戸vs岡山
群馬vs千葉
新潟vs町田
金沢vs甲府
磐田vs京都
福岡vs北九州
栃木vs長崎