2020年8月6日(木) 17:10
無敗を続ける長崎は徳島との上位対決に挑む。1年でのJ1復帰を目指す磐田と松本の直接対決にも注目【プレビュー:明治安田J2 第10節】
明治安田生命J2リーグは、今週末に第10節の11試合が開催される。
無敗で首位を走る長崎は、3位の徳島との上位対決に臨む。前節は東京Vを相手にスコアレスドロー。粘り強い守備を見せた一方で決め手を欠いただけに、FW陣の奮起が求められそうだ。対する徳島は山形に競り勝ち、調子を上げている。エースとしての存在感を放ち始めた垣田 裕暉がカギを握るだろう。
大宮は新潟の本拠地に乗り込む。前節の福岡戦は中止となり1試合消化が少ないものの、2位をキープしている。直近の2試合はいずれも完封勝ち。10日ぶりの一戦も、この堅守が拠り所となるだろう。一方の新潟は6試合負けなしと安定感はあるものの、ここ2試合は勝ち切れていない。開幕当初の得点力が陰りを見せるなか、得点源のファビオが負傷離脱したのも痛手となる。大宮の守備をいかに崩していくのか。アルベルト監督の手腕に注目が集まる。
群馬vs北九州は昇格チーム同士の対戦となる。群馬はここまでわずか2勝で最下位に沈むものの、前節は千葉に競り勝ち、復調の気配を見せる。一方の北九州は3連勝で4位に浮上。3戦連発中のディサロ 燦シルヴァーノが注目選手となる。昨季、J3での対戦では北九州が2勝しているが、J2の舞台ではいかなる決着が待ち受けるか。
磐田vs松本は降格チーム同士の一戦に。磐田は前節、愛媛に競り勝ち、3試合ぶりに勝点3を手にした。好調を維持するルキアンの決定力に期待がかかる。対する松本は3連敗で16位に転落。得点力不足を露呈する一方、失点も増えつつあり、状態はいいとは言えない。昨季のJ1では磐田の1勝1分。勢いでも、相性でもホームチームが上回るが、松本とすればそのリベンジを果たし、巻き返しのきっかけを掴みたい。
5位の京都はアウェイで山形と対戦。前節は町田に1-0と競り勝った。得点力にやや不安を抱えるなか、3試合ゴールがないピーター ウタカの爆発が待たれる。山形は7戦未勝利で19位に沈む。3試合連続ノーゴールと、こちらも課題は得点力。大槻 周平らFW陣が意地を見せたいところだ。
福岡と甲府は勝点14で、7位に並んでいる。福岡は自チームの選手が新型コロナウイルス感染症の陽性の可能性が高いと判断され、前節の大宮戦が中止となった。その影響は小さくないが、気持ちを切り替えこの試合に臨むだろう。ここ4試合は負けなしと安定した戦いを続けているが、追加点を奪うことが勝ち切るためのポイントとなりそうだ。甲府も4試合負けなしと状態は悪くないが、こちらも勝ち切れない試合が目立つ。どちらが試合を決定づける一手を打ち込むのか。劇的な結末が待ち受けるかもしれない。
東京Vはホームで琉球と対戦。5試合負けなしながら、ここ3試合はすべてドロー。チャンスは作れているだけに決定力がテーマとなる。ポルトガルのクラブへの移籍が決まった藤本 寛也のラストマッチとしても注目だ。一方の琉球は前節、岡山に競り勝ち、今季初勝利を挙げた。得点力の向上が好転の要因となっている。エースの阿部 拓馬が今節も大仕事をやってのけるかもしれない。
金沢はホームに愛媛を迎える。2連敗と調子を落としており、巻き返しの一戦となる。前節は水戸に逆転負け。耐えきれなかった守備の修正が求められるだろう、愛媛も6戦未勝利と苦戦が続く。失点が目立つ後半の戦いがテーマとなりそうだ。
岡山は4戦未勝利で17位に転落。今節はホームに水戸を迎える。複数得点を奪えないなか、1点を守り切る戦いが求められるだろう。水戸は前節、金沢に逆転勝ち。秋葉 忠宏監督が求める攻撃スタイルが機能性を高めている。アレフ ピットブル、山口 一真と好調なFW陣が今節も決定的な仕事をこなすかもしれない。
山口はホームで栃木と対戦。3戦未勝利と好転のきっかけを見出せていない。何より失点を減らすことが、重要なテーマとなる。栃木は2戦負けなしで13位に浮上。こちらは堅い守りが光る。もっとも得点力不足の課題は抱えたまま。4試合ゴールがない矢野 貴章に大きな期待がかかる。
町田はホームに千葉を迎える。2連勝と調子を上げていたものの、前節は京都に完封負け。不発に終わった攻撃陣の奮起が求められる。千葉は4試合勝利がなく、15位に順位を下げている。大敗はないものの、1点差で競り負ける勝負弱さを露呈。この状況をいかに改善するのか。尹 晶煥監督のマネジメント能力がカギを握るだろう。
■各試合の見どころをチェック
東京Vvs琉球
新潟vs大宮
山形vs京都
金沢vs愛媛
磐田vs松本
岡山vs水戸
山口vs栃木
徳島vs長崎
福岡vs甲府
群馬vs北九州
町田vs千葉