3月7日の開幕を待たずして、Jリーグは中断期間に突入。今季の明治安田生命J3リーグは6月に入ってようやく、新シーズンがスタートした。JFLから今治が参入したものの、F東23が参加を取りやめたことで、今季も18チームによって争われることとなっている。
7節までを終えたリーグ戦において、圧倒的な強さを見せているのが秋田だ。開幕から無傷の7連勝を達成。7節の相模原戦で1点を失うまでは、無失点を続けていた。今季より指揮を執る吉田 謙監督の下で攻守にアグレッシブな戦い実現。3年ぶりの優勝に向けて、最高のスタートを切っている。
その秋田を追いかけるのは2位に並ぶ鳥取と熊本だ。鳥取は2節に岐阜に敗れたものの、その後は4連勝。新加入の坂井 大将を中心とした攻撃が冴えを見せ、着実に勝点を積み上げている。熊本は大木 武新監督の下で、攻撃的なチームへと進化を遂げている。高いボール支配を実現し、複数が連動して相手ゴールに迫っていく。エースの谷口 海斗も好調を維持しており、さらに勢い乗っていく可能性は高い。
1年でのJ2復帰を目指す岐阜も、状態は悪くない。序盤は勝ち切れない試合も目立ったが、5節からは3連勝を達成。今季より指揮を執るゼムノビッチ ズドラブコ監督のスタイルは、試合を重ねるごとに機能性を増している印象だ。
一方、同じくJ2復帰を狙う鹿児島はやや苦戦気味。大勝したかと思えば大量失点で敗れる試合もある。攻撃スタイルを標榜するものの、失点をいかに減らせるかが、巻き返しのポイントとなりそうだ。
今季J3に参入した今治は、ここまで健闘を見せている。4節に讃岐を下して初勝利を手にすると、5節にC大23、7節にG大23も撃破して、すでに3勝を挙げている。ここまでわずか4失点の堅守が光り、コンスタントに得点も奪えている。リュイス プラナグマ監督の下で組織的なサッカーを実現しており、さらなる躍進も狙えそうだ。
昨季3位の藤枝だが、今季は苦しいスタートとなった。昨季の躍進を支えた堅守が消え、失点が増えているのは気がかりな点。2試合連続ハットトリックを達成した大石 治寿と森島 康仁の強力2トップを擁するだけに、まずは安定した守備を取り戻すことが復調のカギとなりそうだ。
秋田 豊新監督を迎えた岩手は、開幕5試合未勝利と苦しいスタートとなったが、6節、7節と連勝を達成し、調子を取り戻している。失点が目立っていた守備に安定感が生まれつつあり、今後の巻き返しに期待が持てるだろう。
心配なのは讃岐だ。7試合を終えていまだ勝利なし。2年前までJ2にいたチームが、大きく低迷している。栗田 マークアジェイが孤軍奮闘するが、得点力に課題を抱え、全試合で失点している守備も課題となる。かつて愛媛をJ2に導いた望月 一仁監督が、今後いかにチームを立て直していくのか。新監督の手腕が大きなカギを握るだろう。
明治安田生命J3リーグ結果(6月)
明治安田生命J3リーグ結果(7月)