ロシア・ワールドカップが開催された2018年。連覇を狙った川崎Fだったが、序盤戦はやや苦しんだ。
ACLでは結果を出せず、リーグ戦でも5節から4戦未勝利と苦戦。12節、13節には連敗を喫するなど、なかなか波に乗れなかった。
一方、開幕から快進撃を続けたのは広島だった。3連勝と好スタートを切ると、4節に引き分けたものの、その後に5連勝。ワールドカップ中断前の15節までを12勝1分2敗とし、勝点37に到達。川崎Fも徐々に巻き返し3位に浮上したが、この時点で広島とは10ポイント差をつけられていた。
中断明け後も広島の勢いは止まらず、着実に勝点を積み上げていく。一方の川崎Fも調子を取り戻し、22節に2位に浮上すると、23節の広島との直接対決を制し、その差を6ポイントに縮めた。
そしてシーズン終盤に入ると、広島が突如失速。26節の鳥栖戦に敗れたのを皮切りに、残り9試合で一つの勝利も挙げられないまま、シーズンを終えた。その隙を突いて川崎Fは勢いを加速させていく。26節の札幌戦では7-0と大勝を収めると、28節に長崎を下して首位を奪取。そのまま31節まで無敗を続け、連覇に王手をかけた。
2位の広島に7ポイント差をつけて迎えた32節、川崎FはアウェイでC大阪に1-2と敗れたものの、広島も仙台に0-1と敗戦。勝点7差が保たれたことで、2試合を残して優勝を決めた。
際立ったのは強固な守備力だ。34試合でわずかに27失点。クリーンシートは16試合を数えた。一方で持ち前の攻撃も、前年よりもその数は減ったとはいえ、57得点はリーグ最多。最多得点、最少失点と攻守に隙のない戦いぶりで、終わってみれば2位の広島に勝点12差をつける圧勝劇だった。Ⅴ川崎、鹿島、横浜FM、広島に次いで、史上5チーム目となる連覇を成し遂げている。
とりわけシーズン終盤にハイパフォーマンスを示した家長 昭博が、MVPを獲得。その家長をはじめ、チョン ソンリョン、エウシーニョ、車屋 紳太郎、谷口 彰悟、大島 僚太、中村 憲剛の計7人がベストイレブンに輝いている。
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