新型コロナウイルスの影響で中断期間が続く今季のJリーグ。再開に向けて各チームが準備を進めているが、個人のパフォーマンスも再開後の注目ポイントとなるだろう。
なかでも得点王争いは、興味深いテーマとなる。昨季は横浜FMの仲川 輝人とマルコス ジュニオールが15ゴールを挙げて、得点王を獲得。同一チームから2人のトップスコアラーが生まれる史上初のケースとなった。
ここでは昨季の得点ランクの上位10人をピックアップ。それぞれがどのようなペースでゴールを積み重ねたのか。その推移をグラフ化し、今季の得点王争いの行方を展望する。
シーズン序盤にゴールを量産したのは、FC東京のディエゴ オリヴェイラだ。9節までに7ゴールを記録。スタートダッシュに成功したチームの躍進の立役者となった。
もっとも徐々にエンジンを上げてきたのは、横浜FM勢。なかでもエジガル ジュニオは13節から4試合連続ゴールを記録し、得点ランクのトップに浮上。次第チームにフィットしてきた神戸のダビド ビジャも一気にギアを上げている。ただし前者は夏場に負傷離脱、後者もシーズン終盤に失速し、得点を伸ばせなかった。
逆にスタートダッシュに失敗した小林 悠(川崎F)、セルジーニョ(鹿島)、ドウグラス(清水)の3人が怒涛の追い上げを見せ、得点王争いは混迷化。なかでも体調不良で序盤戦を欠場していたドウグラスは初ゴールが12節と遅かったにもかかわらず、最終的に14ゴールを挙げて得点ランク3位タイとなった。
得点王となった2人に共通するのは調子の波がなく、コンスタントに得点を積み重ねたこと。特に仲川は複数得点を一度も記録していないのが特徴的で、集中・量産型ではなく、安定・継続型の得点王だったと言える。
今季も昨季の得点ランク上位10人中、8人がJ1でプレーする。ここに開幕戦で2ゴールを記録した柏のオルンガや、昨季のJ2得点王のレオナルド(浦和)あたりが、得点王レースを盛り上がる存在となっていきそうだ。
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データ提供:データスタジアム