明治安田生命J1リーグは、7日に今季の最終節が行われる。注目はなんといっても横浜FMvsFC東京だろう。両チームともに優勝がかかった大一番となったのだ。
もっとも優位に立つのは首位の横浜FMだ。2位のFC東京との差は3ポイントで、勝利か引き分ければもちろん、仮に敗れたとしても3点差以内での敗戦であれば得失点差で上回り、15年ぶりの優勝が決まる状況だ。
FC東京とすれば、4点差以上の勝利が絶対条件。厳しい状況に追い込まれているが、わずかな可能性にかけてこの試合に臨むはずだ。
基本的にサッカーはロースコアで決着がつくスポーツだが、Jリーグの歴史において4点差以上の勝利はどれくらいの確率で生まれているのだろうか。
下の表は1993年から始まったJリーグ(J1リーグ)の点差別試合数の割合を表したもの。最も多いのは1点差で、半数近い46.5%となっている。2点差が20.9%、引き分けが18.2%で続いており、この3つのケースだけで8割強を占めている。3点差は9%にすぎず、4点差以上となるとわずかに5.4%。FC東京にとってはかなり厳しい数字と言えそうだ。
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では、それぞれのチームの「4点差以上での敗戦」「4点差以上の勝利」は過去にどれくらいあったのか。
横浜FMの4点差以上での敗戦は9試合。そのうち一度が2005年のFC東京戦だが、それを最後に大敗は一度も喫していない。
一方のFC東京は、4点差以上での勝利を15回演じており、直近では2014年の柏戦となる。すがりたいのはやはり、横浜FMに勝った2005年の結果になるだろう。
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最終節に限れば、これまでに4点差以上の試合は18試合あり、発生確率は8.3%。全試合を対象にした場合よりも高い確率で生まれていることが分かる。シーズン最後の一戦では、置かれたチーム状況によってモチベーションの差が生まれていることが、大差の試合につながる要因かもしれない。
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最後のデータは、横浜FMにとって不吉かもしれない。年間上位2チームが、そのシーズンに4点差以上の敗戦を喫したケースである。これまで17回あり、うち4回が横浜FMなのだ。初優勝を遂げた1995年にはじつに三度の大敗を喫している。もちろん過去のデータではあるものの、横浜FMにとっては看過できない歴史だろう。
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もっとも今季の横浜FMは4点差以上での敗戦はなし。一方のFC東京も4点差以上での勝利はひとつもない。ただし、今季の直接対決では4-2で勝利を収めている。FC東京にとっては唯一、4得点以上奪った試合であり、その経験は小さくない自信となっているはずだ。
すべてが決する運命の最終節。果たして、奇跡の結末は待ち受けるだろうか。
データ提供:データスタジアム