明治安田生命J2リーグは、シーズンの3分の2にあたる第28節を迎える。いよいよシーズンも終盤戦に突入するなか、優勝・昇格争いはますます熾烈を極めていきそうだ。
9連勝で首位を快走する柏は、アウェイで長崎と対戦。前節はオルンガのハットトリックなどで山口に快勝。勢いをさらに加速させている。もっとも今節は、クリスティアーノが出場停止となる。好調を維持するエースの不在のなか、10連勝を達成できるか。長崎は3連敗で11位に転落。1年でのJ1復帰は厳しくなってきた。同じくJ1復帰を目指す柏相手に、意地を見せたいところだ。
2位の京都は水戸の本拠地に乗り込む。前節は栃木と引き分けたものの、10試合負けなしと安定した戦いを続ける。2点のビハインドを追いついた粘り強さをこの試合でも示せるか。水戸は4試合勝利から見放されており、優勝争いから一歩後退。ここ4試合でわずかに2得点と攻撃面の改善が求められる。
3位の大宮はホームに千葉を迎える。4試合負けなしで、現在は2連勝中。逆転優勝に向け状態を上げている。好調を維持する大前 元紀にかかる期待は大きい。千葉は前節、2点のリードを守り切れずに逆転負け。隙を見せた後半の戦い方がポイントとなりそうだ。
4位の山形はアウェイで東京Vと対戦。前節は新潟に快勝を収め、連敗を2で食い止めた。失点が続いていた守備に安定感が蘇っており、いい状態でこの試合に臨めそうだ。対する東京Vは3試合勝利がない。ここ2試合で7失点を喫する守備の整備がテーマとなりそうだ。
琉球と横浜FCの一戦は、今節の注目カードとなる。琉球は前節長崎に競り勝ち、連敗を5で食い止めた。一方の横浜FCは連勝が7で止まったものの、9戦負けなしと好調を維持する。そうしたチームの状況に加え、琉球に加入した小野 伸二と横浜FCの中村 俊輔の“レジェンド対決”が何よりの見どころとなる。華麗なテクニックを備えた両者の競演は、果たして実現するのか。
甲府はホームに山口を迎える。前節は徳島に快勝を収め、2連勝を達成。プレーオフ進出圏内を視界にとらえている。ここ2試合で3得点を決めているピーター ウタカが注目選手となる。対する山口は前節、柏に1-4と完敗。それでも攻撃スタイルを貫き、首位チームを苦しめている。攻撃の形はできているだけに、フィニッシュの質の向上が求められるだろう。
新潟はホームで岡山と対戦。前節は山形に敗れ、5試合ぶりの黒星を喫した。不発に終わった攻撃陣が意地を見せられるか。岡山は3連敗と調子を落としている。プレーオフ進出に向けて、悪い流れを断ち切りたいところ。3試合連続無得点と攻撃面に課題を抱えており、このポイントの修正が重要なテーマとなる。
福岡は前節、岐阜に快勝を収め、18位に浮上。ようやく勢いに乗ってきた。好調を維持するヤン ドンヒョンと城後 寿が、今節もチームを牽引するだろう。対戦相手の徳島は2連敗と苦戦が続く。得点が奪えず、失点の数も増えている。攻守両面でアグレッシブな戦いを取り戻したいところだ。
鹿児島はホームに愛媛を迎える。ここ2試合は負けがなく、復調の気配を示す。前節は終了間際のゴールで追いつき、東京Vと引き分けた。勢いを増している攻撃陣の出来が、勝敗を分けるポイントとなりそうだ。愛媛は前節、2点のビハインドを跳ね返し、千葉に逆転勝利を収めた。こちらも3試合で9得点と攻撃が機能しており、激しい打ち合いが展開される可能性は高い。
21位に沈む栃木はホームで町田と対戦。5試合勝利から見放されているものの、ここ3試合はドローと、着実に勝点を積み上げている。前節はリードを守り切れずに京都と引き分けただけに、終盤の戦い方がポイントとなりそうだ。対する町田は7試合勝ちがなく、現在は2連敗中。3試合連続で3失点を喫している守備組織の再構築が急務となっている。
最下位の岐阜は、アウェイで金沢と対戦。前節は福岡に完敗を喫し、浮上のきっかけを掴めなかった。積極的な攻撃は実現できているだけに、最後の場面を切り崩すクオリティが求められる。金沢は4戦負けなしで8位につける。前節は町田に3-2と競り勝った。精度の高いセットプレーが今節もカギを握りそうだ。
■各試合の見どころをチェック
水戸vs京都
栃木vs町田
甲府vs山口
金沢vs岐阜
長崎vs柏
新潟vs岡山
福岡vs徳島
鹿児島vs愛媛
琉球vs横浜FC
大宮vs千葉
東京Vvs山形