JリーグYBCルヴァンカップは、10日にグループステージの第3節が開催される。前節からおよそ1か月が経過し、各チームの状況に変化が生まれるなか、混戦模様の展開を抜け出すのは、果たしてどのチームか。
Aグループでは札幌がホームで湘南と対戦。今大会ではまだ勝利がなく、リーグ戦でも3連敗中と苦戦が続く。苦しい現状を打破する若手の台頭が期待される。一方の湘南は前節、横浜FMを撃破し、初勝利を挙げた。直近のリーグ戦では磐田に敗れたものの状態は悪くなく、アウェイとはいえアグレッシブな戦いを展開するはずだ。
横浜FMはホームに長崎を迎える。リーグ戦では好調を維持するものの、この大会ではまだ勝利がない。持ち前の攻撃サッカーを貫き、初勝利を狙う。長崎は1勝1分でこのグループの首位に立つ。リーグ戦では苦しい戦いを強いられているが、J1勢との戦いで結果を出し、嫌な流れを払しょくしたいところだ。
Bグループでは仙台と柏が激突。ここまで2連勝と好調の仙台は、直近のリーグ戦でも初勝利を挙げ、良い状態でこの試合に臨む。ジャーメイン 良ら攻撃陣の出来が、重要なカギを握りそうだ。柏は前節、鳥栖に敗戦。リーグ戦でも勝ち切れない戦いが目立っている。連戦が続くなか、選手起用も含め、ネルシーニョ監督の手腕に注目が集まる。
FC東京はホームに鳥栖を迎える。ここまで勝利がなく、グループ最下位に沈む。無敗を維持し上位争いを繰り広げるリーグ戦の勢いをこの大会にも持ち込みたいところだ。鳥栖は前節、柏を1-0で下した。売り出し中の松岡 大起ら若手のパフォーマンスが注目ポイントとなるだろう。
Cグループに目を向けると、神戸はホームで大分と対戦する。ここまで2引き分けと勝ち切れておらず、グループステージを突破するためにも、勝点3を手にしたいところ。一方の大分は前節、名古屋に1-2で敗れている。リーグ戦とは大きくメンバーが入れ替わることが予想されるなか、持ち前のポゼッションスタイルの質も保てるかがポイントとなりそうだ。
C大阪はホームで名古屋と対戦。ロティーナ監督の戦術が徐々に浸透しているものの、なかなか結果にはつながっていない。U-23チームで結果を出している若手の攻撃陣が抜擢される可能性もあるだろう。リーグ戦で好調を維持する名古屋は、このルヴァンカップでも結果を出している。今大会ですでに3得点を挙げている相馬 勇紀が注目選手となる。
Dグループでは松本と磐田が対戦。両者は今季のリーグ開幕戦でも顔を合わせており、その時は1-1の引き分けに終わっている。ともに直近のリーグ戦では勝利を挙げており、勢いを持ってこの試合に臨むだろう。お互いに守備組織には自信を持つだけに、1点を争う緊迫した戦いとなりそうだ。
もうひとつの試合では、清水がホームにG大阪を迎える。リーグ戦では未勝利のまま最下位に沈んでおり、このルヴァンカップで流れを変えたいところ。チャンスを与えられるであろう若手の奮起が期待される。G大阪も苦しい戦いが続いている。こちらもこの大会で好転のきっかけを見出したいはずだ。課題の守備組織をいかに修正できるか。宮本 恒靖監督の手腕が見どころとなる。
■各試合の見どころをチェック
・Aグループ
札幌vs湘南
横浜FMvs長崎
・Bグループ
仙台vs柏
FC東京vs鳥栖
・Cグループ
神戸vs大分
C大阪vs名古屋
・Dグループ
松本vs磐田
清水vsG大阪