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東京Vのアニオタ二人が語り尽くす!今年のベスト作品は「僕のヒーローアカデミア」「ヲタクに恋は難しい」【ピッチでは見せない別の顔:井林 章・李 栄直編】

2018年11月15日(木) 16:00

東京Vのアニオタ二人が語り尽くす!今年のベスト作品は「僕のヒーローアカデミア」「ヲタクに恋は難しい」【ピッチでは見せない別の顔:井林 章・李 栄直編】

東京Vのアニオタ二人が語り尽くす!今年のベスト作品は「僕のヒーローアカデミア」「ヲタクに恋は難しい」【ピッチでは見せない別の顔:井林 章・李 栄直編】
選手の新たな一面を発信する連載の第3回目は東京Vの井林 章(右)・李 栄直(左)選手。井林選手のおすすめ、「グッドナイトワールド」と「賭ケグルイ」

サッカーファンならご存知の方も多いかもしれないが、東京ヴェルディの井林 章選手、李 栄直選手といえばサッカー界きっての“アニオタ”である。井林選手は過去にアニメ関連のイベントに出演経験もあり、李 栄直選手は「まずは声優から入る」というほどの通ぶりだ。今回はそんな二人にアニメの魅力、おすすめ作品などについてたっぷり語り尽くしてもらった。

いばやし・あきら/1990年9月5日生まれ、広島県出身。関西学院大学から2013年に東京ヴェルディに加入。ヘディングが特徴のディフェンダー。高いリーダーシップも兼ね備え、2015年からは主将を務めている。アニメ好きが講じて、「ゴールを決めたらフィギュアを贈呈」と“フィギュアパートナー契約”を結んだことも。
いばやし・あきら/1990年9月5日生まれ、広島県出身。関西学院大学から2013年に東京ヴェルディに加入。ヘディングが特徴のディフェンダー。高いリーダーシップも兼ね備え、2015年からは主将を務めている。アニメ好きが講じて、「ゴールを決めたらフィギュアを贈呈」と“フィギュアパートナー契約”を結んだことも。
 

り・よんじ/1991年2月8日生まれ、大阪府出身。大阪商業大学から2013年に徳島ヴォルティスに加入。V・ファーレン長崎、カマタマーレ讃岐を経て、今季、東京ヴェルディに加入した。ディフェンダーから攻撃的なポジションまでこなすマルチロール。自身の応援チャントは「デュラララ×2結」の主題歌。朝鮮民主主義人民共和国代表として15試合に出場1得点。
り・よんじ/1991年2月8日生まれ、大阪府出身。大阪商業大学から2013年に徳島ヴォルティスに加入。V・ファーレン長崎、カマタマーレ讃岐を経て、今季、東京ヴェルディに加入した。ディフェンダーから攻撃的なポジションまでこなすマルチロール。自身の応援チャントは「デュラララ×2結」の主題歌。朝鮮民主主義人民共和国代表として15試合に出場1得点。

きっかけは「コードギアス」や「銀魂」

――お二人がアニメにハマったきっかけは?
井林 「僕は、姉の影響がすごく大きいです。高校まで実家に住んでいて、そのときに見ていたのが『BLEACH』や『コードギアス』。大学に入ってからは―人暮らしで時間もあるし、いろんな作品を見てハマっていった感じですね」
李 栄直 「僕は中学生のとき。『中二病』という言葉もありますけど(笑)、そういう世界に憧れるところがあるじゃないですか。ちょうど『エヴァンゲリオン』がまたブレイクしたときに、友達と『この世界観が~』と語りながらめちゃめちゃのめり込んで」

――難しいところから入りましたね(笑)。
李 栄直 「2~3回は見て、『あのシーンがどうだ』と語ってはいるけれど、内容はよく分かってないという(笑)。まあそれは『中二病』なんで、本格的には高校生からですかね。部活が忙しくて、オフの日は外に出る気にならなくて。レンタルビデオ屋さんでバーっと借りた『銀魂』にハマったんですよ。大学ではバイトを2つやっていたんですが、そのうちの一つ、居酒屋でバイトしている店員のみんながアニオタで(笑)。営業中に話すのはアニメのことばかり、しかも店内で流す曲をアニソンばっかりにしたりしていました。もう一つはコンビニの夜勤。店に一人だったので、お客さんがいない時間はアニメを見ていました。もうどっぷりですね(笑)」
井林 「僕は最初周りに全然アニメ好きなヤツがいなかったから、いつも一緒にいたヤツらに『けいおん!』や『コードギアス』、『とらドラ!』を『とりあえず見ろ』って見させていました。そうしたら、1日で全部見終わるツワモノが出てきちゃって。僕よりハマって語り出しちゃうから、困っちゃいますよね(笑)。アニメの力はすごいなと思いました」
李 栄直 「大学当時から、イバ(井林)は有名でしたから。選抜か何かで試合したときに、井林ってやつが『けいおん!』をすごく見ているらしいっていう情報は入ってました(笑)。同類がいるのか、と。顔を見た瞬間に『この顔でそんなん見るんかい!』と思いましたけど(笑)」

――萌え系が似合わない、と?(笑)
李 栄直 「実は僕も萌え系は最初抵抗があって。それまでは『コードギアス』や『デュラララ!!×2』とかが好きだったんですけど、僕よりアニオタの同期に『けいおん!』や『らき☆すた』を見せられて…。ギャップというか、中身がすごすぎてハマりました。『萌えには夢がある』という、その同期の言葉は今でも忘れられないです(笑)」
井林 「僕は基本的にストーリーがちゃんとあるほうが好きで。初めは『かわいい』とかでもいいんですけど、ストーリーに引き込まれないと、それだけじゃ持たない。アニメはだいたい最後のほうに次回の伏線を置いて終わるから、それで次に期待してまた見るというところがあるので」
李 栄直 「僕は声優とかそっちのほうから入る。そのクールのラインナップが出たら最初に、予告動画は早送りしてもいいから、先に声優をチェックします。いつも天使系の声をしていた人がいきなり殺人鬼の声になっていたりすると『これ今までのイメージちゃうわ。ちょっと見たい』となったり、『深夜帯にやるのに結構お金使ってるな』とか、そういう感じで (笑)」

――井林選手、苦笑いしてますが(笑)。
井林 「僕の姉が結構声優オタクで。例えば『忍たま乱太郎』は声優が結構豪華なんですよ。それを姉はキャーキャー言いながら見ていて(笑)。自分はそういうわけでもなかったけど、実際にヨンジがそうだから、やっぱ声優が好きっていう人も多いのかなと」
李 栄直 「イバは王道なアニオタかな。こっちはアニメオタクでもあるけど声優オタクでもあるから」


二人が選ぶ今年のベスト作品は?

井林と李 栄直のアニメ愛が十分に伝わったところで、今度は二人に今年のベスト作品を挙げてもらった。

――お二人が挙げる今年のベスト作品は?
李 栄直 「パッと思いつくのは『ヲタクに恋は難しい』ですかね。これは多分実写化もされる。オタクを隠しながら会社員をしている二つのカップル4人の生活を描いている作品です。結構リアルというか、現実でこういうふうにやってんだなと親近感がわいて、俺、1日で見ちゃいました(笑)。オフに一日家にいたときに、朝、『アマゾンプライム』で題名が気になって見始めたら、夜には見終わっていました(笑)。そこからその番組のラジオも聴きはじめたりして」
井林 「王道ですけど『僕のヒーローアカデミア』が好きですね。もともと何も能力のない主人公がどんどん強くなっていく中で、いろんな葛藤とか、仲間と切磋琢磨しながら成長していく。少年ジャンプで連載している作品らしいストーリーです。歌も良くて、すごく盛り上がるというか。まだ見てない人はぜひ見てほしい」

――作られる作品数が多くて、それを追っていくのは大変じゃないですか?
李 栄直 「そう。年々、配信環境がすごくなっていて追いつかない。同じ時間でも他のチャンネルでやってたり、下手したら全チャンネルでかぶっている時間もある(笑)。大学生くらいのころは『全部見たろ』くらいの勢いありましたけど、そこまでの集中力が持たないです」

――ちなみにサッカーを見るほうは?
李 栄直 「まあ一応、メインはサッカーなんで(笑)。でもアニメを見る時間のほうが長いかな。サッカーは1日で1試合か1試合半が限界。アニメだったら試合数でたぶん5試合くらいいけます(笑)」
井林 「僕は絶対に見たいものは溜めてでも見るけど、1話2話見て、『これはイマイチかな……』と思ったら、ネットでみんなの意見とかを見て決めるところもありますね」

――良い作品、自分に合う作品を見分けるコツは?
井林 「あらすじというか、さわりは大事ですね。特に気にするのはアニソン。僕、アニソン好きなんで(笑)。オープニング、エンディングが良い作品に、基本的に悪いアニメはないです」
李 栄直 「それは正解」
井林 「良いアーティストが歌っていて、映像もしっかりしていて、そういう良いオープニングから入ると、やっぱり良いストーリーにつながったりする」


アニメは経済も動かす。今後もサッカーとコラボを

――お二人にとってアニメとはどんな存在ですか?
井林 「自分にとってはずっとあったもの。娯楽とも言えるし、こういう世界で働いているからこそ息抜きにもなりますし。アニメを見ている時間というのは何も考えなくていいから、ぼーっと見るのもいいし、真剣に続きを気にするのもいいし。気が休まるというか、アニメというのは僕にとってそういう存在ですかね」

――サッカーに生かされることはありますか?
井林 「ないです(笑)。まあ集中力くらいですか」

――ディフェンダーには大事ですよね。ヨンジ選手は?
李 栄直 「自分にとってアニメは、なくてはならないもの。中学生くらいからずっと見ているので、これがなかったらどうしてたんだろうってくらいの、もう生活の一部ですね。試合に行く前にも見たりするし、今は配信環境も充実していて名場面だけ見ることだってできるので。アニソンを聴いて、アニメの背景を思い浮かべて、試合前にテンションを上げたりしてます」

――最後に今後、アニメにどうかかわっていきたいですか?
井林 「ヴェルディではアニメとコラボしたことが3回あるんですよ。これからもありそうだという話は聞いています。ヴェルディだけじゃなくて水戸ホーリーホックFC岐阜サンフレッチェ広島もやっていますよね。そういった機会がもっと増えたほうが面白いと思う。観客が増えるきっかけにもなるだろうし、実際にコラボがあったときに声優さんが来てくれたりもした。そういうのに興味がある人がまたスタジアムに来てくれるようになればうれしいですね」
李 栄直 「アニメひとつで経済も動くし、最近はアスルクラロ沼津がアニメとコラボして結構なお客さんが試合に訪れたとも聞いています。今まではアニメ好きだってなかなか言い出せないところもあったかもしれないけれど、サッカーとコラボして、見に来てもらって、近くのサポーターとしゃべっているうちに『こういう選手もいるよ』と話が盛り上がれば、サポーターもアニメに興味を持つかもしれない。積極的に絡んでいきたいと思いますし、それでいろんな人が来てくれたらありがたいですね」

取材・構成:芥川 和久
写真:松田 杏子

 

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