明治安田生命J1リーグは、今節で第31節を迎える。今季も残り4試合となり、いよいよ最終局面へと突入した。
鹿島がACL決勝に進出したため、すでに鹿島とC大阪の一戦は水曜日に消化済み(鹿島が1-0で勝利した)。今週末は8試合の開催となる。
連覇に向けてひた走る川崎Fは、ホームに柏を迎える。前節は神戸相手に5-3と打ち合いを制した。3失点を喫した守備に不安を残したが、持ち前の攻撃力は健在。齋藤 学に移籍後初ゴールが生まれるなど、ポジティブな材料は多い。対する柏は名古屋に0-1で敗れている。現在17位と残留争いを強いられており、求められるのは勝利のみ。首位チーム相手に粘り強い戦いを展開し、ひとつでも多くの勝点をつかみたい。
2位の広島は磐田の本拠地に乗り込む。5試合勝利から見放され、現在は3連敗中。5試合でわずか1得点と得点力不足は深刻だ。エースのパトリックが厳しいマークを受けるなか、他の攻撃陣の奮起が苦境脱却のポイントとなるだろう。磐田も6試合未勝利だったが、火曜日に行われた第28節の湘南との順延試合に1-0で勝利。好転のきっかけをつかんで今節を迎える。今節勝利すれば残留争いから抜け出せる可能性が高いだけに、高いモチベーションでこの試合に臨むだろう。好調を維持する川又 堅碁のパフォーマンスがカギを握りそうだ。
4位の札幌はホームで仙台と対戦。先週は順延となっていた第18節の名古屋戦をこなし2-1で勝利。ACL出場権獲得に向けて大きな白星を手にしている。ここ3試合で4ゴールとジェイが絶好調で、相棒のチャナティップも好パスを連発する。頼れる外国籍コンビが今節も重要な役割を担いそうだ。一方の仙台は4戦未勝利で9位に転落。前節も打ち合いの末に鳥栖に敗れている。4試合で10失点を喫する守備の修正が求められる。
5位のFC東京は、アウェイで横浜FMと対戦。前々節に名古屋に競り勝ち好転のきっかけを掴んだかに思われたが、前節はC大阪に惜敗。得点力不足の課題は改善されていない。一方の横浜FMは先週、ルヴァンカップの決勝で湘南に敗れ、悔しい思いを味わった。リーグ戦でも前節に連勝がストップし、流れはいいとは言えない。ルヴァンカップでは相手のプレスに苦しみ無得点に終わった。リーグ最多得点を誇る攻撃陣が意地を示せるか。
浦和vsG大阪も注目カードとなる。浦和は5試合負けがなく、6位に浮上。ACL出場権の獲得に望みをつないでいる。一方のG大阪は6連勝と勢いが止まらない。この間、5得点を決めているファン ウィジョが、今節もカギを握る存在となりそうだ。
ルヴァンカップを制した湘南は、金曜日のナイトゲームで清水と対戦。ルヴァンカップから中2日で、順延となっていた第28節の磐田戦をこなし、0-1で敗戦。さらに中2日でこの試合を迎える。ハードスケジュールを強いられるなか、ポイントはコンディション面。持ち前のハードワークを実現するためにも、フレッシュな陣容で臨む可能性もある。対する清水は3連勝と好調を維持する。前節も広島に2-0と快勝。4試合連続ゴール中の北川 航也が今節も注目選手となる。
名古屋vs神戸は、ともに攻撃力が持ち味のチーム同士の対戦に。もっとも置かれた状況は厳しく、名古屋は15位、神戸は12位と残留争いに巻き込まれている。ジョーと前田 直輝が好調を維持する名古屋に対し、神戸はイニエスタとポドルスキの両雄の出来がカギを握るだろう。お互いにリスクを負って攻め合うアグレッシブな戦いが期待される一方で、残留争いから抜け出す勝利を手にするために、手堅さも求められるかもしれない。
鳥栖と長崎の一戦も、残留争いの直接対決となった。鳥栖は前節、仙台に競り勝ち、連敗をストップ。フェルナンド トーレスにゴールが生まれたのは好材料で、残留に向けて勢いが生まれている。一方の長崎は3試合勝利がなく、最下位に沈む。今節敗れれば後がない状況に追い込まれるだけに、是が非でも勝利が必要な一戦となる。
■各試合の見どころをチェック
湘南vs清水
川崎Fvs柏
横浜FMvsFC東京
磐田vs広島
名古屋vs神戸
浦和vsG大阪
札幌vs仙台
鳥栖vs長崎