明治安田生命J1リーグは、第28節まで消化。シーズンも残り6試合(未消化試合を除く)となり、優勝争いと同様に残留争いも佳境を迎えている。
今季はこの残留争いが、例年になく混戦となっている。28節終了時点で、9位の清水と、プレーオフに回る16位の鳥栖との勝点差はわずかに7ポイント。一方で最下位の長崎と残留圏となる15位の名古屋とは4ポイント差となっており、今後の展開によって、どんな結末が待ち受けるのか分からない状況となっている。
名古屋は2試合、12位の磐田と14位の湘南は1試合未消化分があるため、一概には比較できないが、ここまでの勝点獲得ペースをもとに今季の最終勝点を予測したのが、下の表になる。
9位の清水は44.9ポイント、15位のG大阪は40.1ポイント、16位の鳥栖は36.4ポイントで最下位の長崎は32.8ポイントとなった。
この数値を現行の34試合制となった2005年から昨季までの平均値と比べると、興味深い傾向が浮かんでくる。9位から13位までは平均値より低いのに対し、14位から18位までは平均を上回る。つまり、上と下の差が例年よりも詰まっているということであり、今季の残留争いの熾烈さを物語っている。
とりわけ最下位の勝点は、例年を大幅に上回っている。平均値は19.3ポイントで、最多は2009年の千葉が獲得した27ポイント。しかし、今季の長崎はすでに過去最多ポイントの27に並んでおり、予測値では32.8となる。同様に17位の柏、16位の鳥栖も平均値を越えるペースで勝点を稼いでいる。
混戦の傾向は、グラフで見るとよりわかりやすい。平均値ではほぼ均等に右肩下がりとなっているのに対し、今季予測では9位以降は横ばいに近いラインを描いている。
ちなみに、3位以下も今季は平均値よりも低い数値となっており、リーグ全体を見ても、上位と下位に大きな差がない混戦の展開となっていることが読み取れる。
気になる残留ライン(15位の勝点)は、平均値では36.7ポイントだったが、今季は確実に高まることになるだろう。予測値では40.1と弾き出されたが、果たしてどのような結末が待ち受けるだろうか。ひとまず各チームは勝点40を確保することが、残留への目標値となりそうだ。
データ提供:データスタジアム