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パトリックか、ジョーか。データで占う得点王レースの行方【Jリーグ】

2018年9月29日(土) 13:05

パトリックか、ジョーか。データで占う得点王レースの行方【Jリーグ】

パトリックか、ジョーか。データで占う得点王レースの行方【Jリーグ】
残り7試合、果たしてどちらが最強ストライカーの称号を手にするのか

明治安田生命J1リーグは27節を終え、いよいよシーズンも佳境を迎えている。優勝、残留争いがますます熾烈を極めるなか、個人賞争いの行方にも注目が集まっている。なかでも得点王レースは、最も興味深いコンテンツとなるだろう。

現時点で栄えあるその賞に近づいているのは、ともに20ゴールを挙げて得点ランクのトップに並ぶ、パトリック(広島)とジョー(名古屋)だ。ブラジル出身の両雄が、今季のJリーグを最も脅威を放ったストライカーであることに異論はないだろう。

残り7試合、果たしてどちらが最強ストライカーの称号を手にするのか。今回は両者のスタッツを比較しながら、得点王レースの行方を占っていく。

まずパトリックで際立つのは、やはりヘディングでのゴールだろう。20点中8点が頭から生み出されたものであり、圧倒的な高さを武器にゴールを量産。セットプレーからの得点が多いのも特長的で、その高さは間違いなく今季の広島の武器となっている。

一方でジョーは、右足、左足、頭と満遍なく得点を記録しており、ゴールパターンの豊富さが浮かび上がる。またシュート決定率、シュート枠内率がともにパトリックを上回っているように、シュート技術の高さも特長と言えそうだ。

両者の間で最も差が生まれた項目はスプリント回数。攻撃時のみのデータとは限らないため一概には言えないものの、カウンターを含め動いてボールを引き出すパトリックに対し、ジョーは前線にどっしりと構えて、ボールを待ち受けるタイプと分類できる。高さとスピードが武器のパトリックと、ゴール前での落ち着きと技術を備えたジョー。それぞれが持ち味を発揮し、多くのゴールを生み出している。

歴代の得点王を見ていくと、1試合あたり1ゴール以上を記録した選手が4人いる。歴代トップは27試合で36点を奪った1998年の中山雅史(磐田)。1試合あたり1.33得点と、驚異的な得点率を誇った。

今季のジョーは0.80、パトリックは0.74と歴代と比較しても高水準の数値を保っている。2013年の大久保嘉人(川崎F)以来実現されていない、25得点以上でのタイトル獲得も現実味を帯びる。
興味深いのはチーム得点における占有率の高さだ。ともに47.6パーセントとチーム得点の半数近くを占めている。これは歴代のなかでも3位と高い数値となっている。言い換えれば2人に対する依存度の高さと指摘することもできるだろう。つまり、彼らのパフォーマンスがそのままチームの成績に反映されるということだ。優勝争いを繰り広げる広島と、残留争いを強いられる名古屋。シーズン終盤は、ますます両者にかかる期待度は高まっていくはずだ。

ちなみにジョーが得点王となれば、名古屋にとっては通算4人目、パトリックが獲れば広島にとって通算3人目の得点王となる。

データ提供:データスタジアム

 

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