明治安田生命Ｊ２リーグは。4日、5日に第27節の11試合が行われる。3連勝と勢いに乗る首位の松本がリードを広げるなか、他の上位陣も優勝争いに食らいついていきたいところ。熾烈を極める昇格戦線に、今節はどのようなドラマが待ち受けているだろうか。
松本はアウェイで千葉と対戦する。好調を支えるのはハードワークをベースとした堅守にあり、今節もここを拠り所に、相手の隙を突く戦いを狙う。一方の千葉も2連勝と復調の気配を示す。松本の堅守をいかに打ち破るのか。2試合連続ゴール中の為田 大貴がキープレーヤーとなりそうだ。
2位の町田はアウェイで横浜FCと対戦。前節は台風の影響により試合が中止となったものの、直近の3試合ではすべて勝利と、したたかな戦いを続けている。こちらもハードワークが武器のチーム。相手に走り勝つサッカーで松本を追いかけたい。横浜FCも好調を維持する。7試合負けなしと安定した戦いを続けており、この間わずか1失点と堅守が光る。実力伯仲のこの上位対決は、今節の最注目カードとなるだろう。
3位の大分はホームに新潟を迎える。前節は岐阜に快勝を収め、6試合ぶりの白星を手にした。悪い流れを断ち切っただけに、この勢いを今節にもつなげたい。対する新潟は2連敗で17位に沈む。2試合で6失点と守備に不安を抱えているだけに、この課題をいかに修正するかがポイントとなるだろう。
4戦負けなしで5位に浮上した東京Ｖは、7位の大宮との大一番を迎える。ボール支配で相手を上回り、組織的な守備も安定感を備える。攻守両面で良い状態にあるだけに、この重要な一戦でも質の高いパフォーマンスを示すだろう。大宮は前節、熊本に競り勝ち、連敗を2で食い止めた。開始早々に失点した守備には俄然課題が残るものの、エースの大前 元紀に再びスイッチが入ったのは好材料。上位撃破を実現し、自らが高みへと昇りたい。
6位の山口は6戦未勝利と苦戦が続く。得点源の小野瀬 康介がＧ大阪に移籍したのも痛手で、課題の守備に加えて攻撃面にも不安を残す。対する愛媛は4連勝と勢いに乗っていたものの、前節は水戸に4失点の完敗。復調の要因となっていた堅守を再び取り戻したいところだ。
福岡はアウェイで甲府と対戦。前節は台風の影響で試合がなく、暫定ながら8位に順位を下げている。直近の第25節では、徳島に1－3と完敗。ストロングポイントである守備の再整備が求められるだろう。甲府も2連敗と状態は良いとは言えない。前節もボール支配で相手を大きく上回りながら、0-1と松本に競り負けた。チャンスは作れているだけに、アタッキングサードでのクオリティを高めたいところだ。
徳島vs水戸は好調同士の対戦に。前者は2連勝中で、後者は7戦負けなしと安定感抜群の戦いを続ける。徳島は新加入のピーター ウタカが早くもフィットし、攻撃のクオリティを高めている。水戸も前節、愛媛に4-1と快勝。10番を背負う木村 祐志のパフォーマンスが勝敗を分けるポイントとなりそうだ。
岡山はホームで讃岐と対戦。3試合勝利がなく苦戦が続いており、この間無得点と攻撃陣に元気がない。守備の安定感はあるだけに、攻撃陣の奮起が何より求められる。讃岐は2連勝中。得点力が高まっているだけに、岡山の堅守を打ち破るだけの勢いが備わっている。
栃木はホームに岐阜を迎える。5試合負けなしながら、ここ3試合はすべてドロー。追加点を奪えないもどかしい戦いが続いているだけに、状況に応じてリスクを冒す時間も必要だろう。岐阜は3連敗で16位に転落。3試合で8失点と守備に不安を抱える一方、得点源の古橋 亨梧が神戸に移籍したことで、攻撃面にも不安を抱える。この苦境をいかに乗り越えるのか。大木 武監督の手腕が問われるだろう。
21位に沈む熊本は、ホームで金沢と対戦。11試合勝利なしと状況は好転せず、前節も大宮に1-2と競り負けた。得点は奪えているだけに、リーグワーストタイの49失点を喫する守備の改善が重要なテーマとなる。金沢は3試合勝利から見放されている。こちらは得点力不足が課題に。ここまで8得点を挙げているマラニョンにかかる期待は大きい。
京都は4連敗で最下位に沈む。前節も終盤の失点で、東京Ｖに競り負けた。得点力不足の課題は解消されず、守備にも不安を抱える。完敗を喫する試合は少ないだけに、1点差勝負をモノにする粘り強さが求められるだろう。対する山形は前節、4試合ぶりの勝利を手にし、悪い流れを断ち切った。新加入選手の出場が濃厚な今節は、よりアグレッシブな戦いが展開されそうだ。
■各試合の見どころをチェック
千葉vs松本
東京Ｖvs大宮
横浜FCvs町田
甲府vs福岡
京都vs山形
栃木vs岐阜
徳島vs水戸
愛媛vs山口
岡山vs讃岐
熊本vs金沢
大分vs新潟
