明治安田生命J2リーグは、今節でシーズンの半分にあたる21節を迎える。前半戦の最後を勝利で締めくくり、昇格争い、残留争いがより本格化する後半戦に弾みをつけたいところ。各試合で激しい戦いが繰り広げられそうだ。
首位の大分はアウェイで徳島と対戦。前節は福岡との上位対決に競り勝ち、勢いに乗る。2試合連続ゴール中と調子を上げてきた藤本 憲明が今節もカギを握りそうだ。対する徳島は4連敗と苦境に喘ぐ。4試合で8失点と失点が増えているのが気がかりで、接戦をモノにできない勝負弱さも露呈。首位チーム相手に今節も苦戦が予想されるが、課題の守備を整備し、好転のきっかけを掴みたい。
2位の山口はホームに横浜FCを迎える。前節は岐阜と引き分けたものの、9試合負けなしと安定した戦いを続ける。好調を維持するオナイウ 阿道の決定力にかかる期待は大きい。横浜FCは前節、甲府に競り勝ち4試合ぶりの白星を手に入れた。Jリーグ初ゴールを決めた齋藤 功佑のパフォーマンスに注目が集まる。
4位の福岡と3位の町田の上位対決も見逃せない一戦となりそうだ。福岡は2連敗と調子を落としているだけに、ここが正念場。決定力を欠く攻撃陣の奮起が求められる。町田は4戦負けなしと好調を維持する。前節は新潟相手にスコアレスドローに終わっており、こちらもフィニッシュワークの向上がテーマとなりそうだ。
5位の松本は、熊本の本拠地に乗り込む。前節は千葉に逆転勝利を収め、大敗を喫した前々節の悪いムードを払しょくした。ゴール量産体制に入った“前田コンビ”の出来が、勝敗を分けるポイントとなりそうだ。熊本は5試合未勝利と、苦戦が続く。それでもここ2試合はともに勝点1を手にしており、徐々に復調の気配を示す。守備の安定が生まれてきているだけに、得点力不足に陥る攻撃面にテコ入れを図りたい。
東京Vは、悪天候のために中断されていた第15節の岡山戦を水曜日にこなし、1-0で勝利。勝点3を加え、6位に浮上した。これで4連勝とし、一時期の不調から完全に脱却している。安定した守備組織を取り戻しており、さらなる上位進出も十分狙えそうだ。対戦相手の讃岐は前節、岡山に競り勝ち最下位から脱出。20位の京都に勝点でならび、残留圏内が見えてきた。課題の攻撃面が良い状態となりつつあるだけに、ホームで連勝を達成し、勢いに乗っていきたい。
3連勝とようやくエンジンがかかってきた大宮は、愛媛をホームに迎える。3試合で9得点と攻撃陣が絶好調で、失点もわずか1と盤石の戦いを続けている。一方の愛媛は2連敗でついに最下位に転落。好調チームとの対戦する今節も苦戦が予想されるが、守備を重視しつつ、一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
岡山は5試合勝利がなく、9位に転落。得点力不足を解消できず、序盤戦の勢いは完全に消えてしまった。今節対戦する金沢はここ2試合負けがなく、復調の気配を示す。2試合連続無失点と守備が安定しており、今節も手堅いサッカーで勝利を狙う。
山形は3連勝と好調を維持する。3試合で7得点と攻撃面が機能しており、1点差で競り勝つ勝負強さも備える。失点の多さがやや気がかりながら、今節もアグレッシブなスタイルで相手を押し込むサッカーを実現したい。対する岐阜は2試合勝利がなく、状態は下降気味。とはいえ古橋 亨梧が牽引する攻撃は機能しているだけに、守備が安定すれば結果はついてくるはずだ。
栃木はホームに千葉を迎える。8試合勝利がなく、現在は5連敗中。課題の得点力不足は解消されず、失点も増加気味。攻守両面に不安を抱えるなか、目に見える結果を手にし、悪い流れを断ち切りたい。千葉は得点こそ奪えているものの、失点が減らず、勝点は増えてこない。前節、4失点を喫した守備をいかに修正できるかがポイントとなるだろう。
なかなか調子が上がらない新潟は、ホームに水戸を迎える。後半戦での巻き返しを実現するためにも、そろそろギアを上げていきたいところ。水戸も勝ち負けを繰り返し、なかなか浮上を実現できていない。愛媛に競り勝った前節の良い流れを、今節にもつなげられるか。
好調を維持していた甲府だが、前節は横浜FCに競り負けた。昇格プレーオフ出場圏内が見えてきたなかでの敗戦は痛恨だったが、上手く切り替え再び上位陣の背中を追いかけたい。京都は3連敗で20位に沈む。21位の讃岐に勝点で並ばれ、苦しい状況に追い込まれている。2試合連続で3失点を喫する守備の修正が、何より求められてくるだろう。
■各試合の見どころをチェック
甲府vs京都
讃岐vs東京V
福岡vs町田
山形vs岐阜
栃木vs千葉
大宮vs愛媛
新潟vs水戸
徳島vs大分
熊本vs松本
岡山vs金沢
山口vs横浜FC