混戦が続く明治安田生命J2リーグは、9日と10日に第18節の10試合が開催される。
首位の大分はアウェイで愛媛と対戦。前節は熊本に2-0と快勝を収め、3試合ぶりの白星を手にした。再び勢いにのるなか、3試合連続ゴール中の馬場 賢治のパフォーマンスが今節もカギを握りそうだ。対する愛媛は10試合勝利がなく、21位に沈む。監督交代後も浮上の兆しを見出せておらず、苦しい戦いが続く。首位チームと対戦する今節も苦戦が予想されるが、粘り強い守備で相手の攻撃を凌ぎ、一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
2連勝で2位に浮上した福岡はアウェイで熊本と激突。2試合連続完封勝利と堅守が蘇ってきており、得点源のドゥドゥも絶好調。攻守両面で良い状態にあり、このまま一気に勢いに乗っていく可能性もある。熊本は2連敗で17位に転落。攻撃スタイルを目指すものの、失点が多く、結果を手にできていない。課題の守備を修正し、序盤戦の勢いを取り戻したい。
山口vs岡山の上位対決は今節の注目カードだ。山口は6戦負けなしと好調を維持。エースのオナイウ 阿道を中心とした攻撃に冴えを見せる。対する岡山も一時期の不調を乗り越え、再び状態を上げている。リーグ最多得点を誇る山口か。最少失点の岡山か。両者の特長が打ち出された質の高いサッカーが展開されそうだ。
4位の町田は、アウェイで徳島と対戦。前節は終了間際の得点で愛媛に競り勝った。勝負強さを示すなか、連勝を実現してさらなる浮上を狙う。徳島は前節福岡に敗れ、3戦勝利なし。ここ3試合でわずか1得点と決定力不足に苦しむ。攻撃陣の奮起が、復調のためには欠かせない。
4戦負けなしの松本は京都とのアウェイゲームに臨む。前節は栃木に1-0で競り勝ち、勝負強さを披露。ここ4試合でわずか1失点と堅守が光り、今節も安定した守備をベースにしたたかな試合運びを演じるだろう。対する京都は監督交代を契機に、復調の気配を示す。前節は金沢に3-1と快勝。課題の攻撃面に改善の兆しが見えており、その良い流れを今節にも持ち込みたいところだ。
こちらも4戦負けなしの横浜FCは、大宮の本拠地に乗り込む。もっとも前節は終了間際の失点で勝ち切れなかっただけに、終盤の試合運びに修正を図りたい。一方の大宮も前節は讃岐と引き分け、浮上のきっかけを逃している。エースの大前 元紀は好調を維持しているだけに、失点を減らすことが何よりのテーマとなる。
苦戦が続く新潟は、ホームに東京Vを迎える。先週は試合がなく2週間ぶりの一戦に。ここ2試合は勝利がなく、直近の岐阜戦では逆転負けを喫した。一時期は調子を上げていた攻撃が再び勢いを失っており、明確なパターンの構築を急ぎたい。東京Vは4連敗のあとに、2試合連続のドロー。苦しい状態が続いているが、前節は土壇場のゴールで横浜FCに追いつき、勝点1をもぎ取った。粘り強さを示したその戦いを、今節にもつなげたいところだ。
栃木vs水戸の“北関東ダービー”も注目のカードだろう。栃木は5試合勝ちがなく、ここ3試合は無得点。堅守に特長があるものの、アグレッシブな姿勢を示すことが苦境脱却のポイントとなる。水戸も3連敗と苦戦が続く。こちらも得点力不足を露呈し、失点の数も増えている。どちらも苦しい戦いが続いているが、ライバル対決を制して、好転のきっかけを掴みたい。
山形は5戦負けなしと調子を上げている。前節はビハインドを追い付いて、上位の岡山と引き分けた。攻守両面で安定感を身に付けつつあり、このまま上昇気流に乗っていきたいところ。対戦相手の千葉も3戦負けなしと状態は悪くない。ここ3試合で8得点と持ち前の攻撃力が復活。失点の多さが気がかりだが、千葉らしいアグレッシブな戦いで、相手を押し込む戦いを展開したい。
最下位に沈む讃岐は、ホームで岐阜と対戦。前節は大宮と引き分け、連敗を5で止めた。わずかに復調の気配を示すなか、今季いまだに結果を出せていないホームでの初勝利を狙う。対する岐阜は3連勝と絶好調にある。ここ3戦で8得点・1失点と隙のない戦いを見せている。高い支配率で相手を圧倒する試合を続けており、このまま上位争いに食い込んでいく可能性も高い。
なお、ルヴァンカップを勝ち上がっている甲府と金沢の一戦は、7月4日(水)に開催される。
■各試合の見どころをチェック
京都vs松本
山口vs岡山
山形vs千葉
栃木vs水戸
新潟vs東京V
讃岐vs岐阜
熊本vs福岡
大宮vs横浜FC
徳島vs町田
愛媛vs大分