明治安田生命J1リーグは、今節を最後に、約2か月間のワールドカップ中断に突入する。前半戦を良い形で締めくくるためにも、各チームともに目に見える結果を手にしたいところ。好カードが目白押しでもあり、より注目度が高まる節となる。
首位の広島は、ホームにC大阪を迎える。前節は仙台に3-1と快勝。4連勝を達成し、2位のFC東京との勝点差を10に広げている。14試合で6失点の堅守に加え、エースのパトリックが絶好調。攻守両面に隙はなく、今節も安定した戦いを示すだろう。対するC大阪も4戦負けなしと好調を維持する。前節は試合がなく、休養十分で今節に臨む。柿谷 曜一朗ら攻撃陣が広島の堅守をいかに崩していくのか。そのパフォーマンスに注目だ。
2位のFC東京は、アウェイで鳥栖と対戦。広島との差をこれ以上引き離されないためにも、勝点3の確保は必須だ。前節は好調の2トップが不発に終わり、札幌とドロー。守備は安定感を保っているだけに、攻撃陣の奮起が求められる。鳥栖は7連敗から抜け出し、徐々に調子を上げてきた。前節は守備を徹底し、浦和と引き分けている。守備組織は整ってきただけに、後はいかに点を奪えるか。復調してきたビクトル イバルボのプレーがカギを握りそうだ。
11試合負けなしの札幌は、神戸とのアウェイゲームに臨む。前節はFC東京から得点を奪えなかったものの、堅い守りは崩れずに、勝点1を手にしている。一方の神戸は磐田に快勝を収め、勢いに乗る。ともにポゼッション・スタイルを標榜するチーム同士の戦いだけに、その質が勝敗を分けるポイントとなりそうだ。
川崎Fはホームに清水を迎える。前節は小林悠のゴールなどで柏に逆転勝ち。しかし今節は、その小林が負傷のため出場できない。代わって出場する選手のパフォーマンスがカギを握るだろう。清水は湘南相手に、4得点の快勝。北川 航也、金子 翔太と、好調を維持する若きアタッカーコンビが注目ポイントとなる。
6位の磐田はアウェイで湘南と激突。前節は神戸に完敗を喫しており、巻き返しの一戦となる。隙を見せた前半の戦いに注意を払いたい。湘南は3連敗と元気がない。この間9失点と守備が崩壊しているだけに、このポイントの修正が何より求められる。
鹿島はホームで仙台と対戦。ACLで8強入りを果たした勢いをリーグ戦にも持ちこみ、浮上を実現したい。仙台は前節、広島に逆転負け。開幕当初の勢いが消え、思うように勝点を積み上げられていない。失点が増えているだけに、まずは守備の安定感を取り戻すことが重要となる。
3試合勝利がない横浜FMは、ホームに長崎を迎える。ミスからの失点が目立つ一方、追加点を奪えない攻撃面も課題に。いかに2点目を奪い取るかが、大きなテーマとなる。長崎は前節、名古屋に快勝を収め、連敗を3でストップ。2ゴールを奪った中村 慶太が今節も重要な役割を担いそうだ。
G大阪は得意のホームに浦和を迎える。現在ホームでは4連勝中。しかもすべてが完封勝利と、圧倒的な強さを示している。浦和は守備に安定感を備えつつあるが、攻撃面に課題を抱える。ともに優れた戦力を備えながら、下位に沈むチーム同士の一戦に。浮上のきっかけを掴むのは果たしてどちらのチームか。
名古屋は12試合勝ちがなく、最下位に沈む。課題はリーグ最多の27失点を喫する守備。攻撃スタイルを標榜するものの、このポイントを修正できないようだと、今節も苦戦は免れない。対する柏は加藤 望新監督の初陣となる。悪い流れを断ち切り、巻き返しを実現できるか。新監督の手腕にかかる期待は大きい。
■各試合の見どころをチェック
横浜FMvs長崎
G大阪vs浦和
湘南vs磐田
鹿島vs仙台
名古屋vs柏
川崎Fvs清水
鳥栖vsFC東京
広島vsC大阪
神戸vs札幌