先週、幕を開けたJリーグYBCルヴァンカップは14日にグループステージ第2節の戦いが行われる。6試合の短期決戦なだけに、初戦で敗れたチームは素早く立て直しを図りたいところ。一方で勝ったチームは連勝を実現し、勢いを加速させたいだろう。
Aグループでは連勝を狙う横浜FMがホームに仙台を迎える。前節はイッペイ シノヅカのゴールでFC東京に競り勝った。リーグ戦では結果を出せていないだけに、このルヴァンカップで状態を上げていきたいところ。対する仙台は前節新潟と引き分け、週末のリーグ戦でもドローに終わっている。勝ち切れない試合が続くなか、若い力の台頭が求められるだろう。前節、結果を出した西村 拓真のパフォーマンスに注目が集まる。
FC東京と新潟はともに初勝利を目指した戦いに。FC東京はリーグ戦でも結果を出せておらず、苦戦が続く。得点力不足の課題をいかに修正していくのか。攻撃陣の奮起が求められるだろう。新潟は前節、田中 達也のゴールで追いつき、仙台と引き分けた。頼れるベテランが結果を出したことで、チームのムードは悪くない。押し込まれる展開が予想されるも、粘り強く対応しながら、一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
BグループはJ2から参戦する甲府が、好スタートを切った。前節は札幌相手に3ゴールの快勝。標榜する攻撃スタイルの成果を表している。今節はホームに清水を迎える。こちらも前節は磐田に競り勝ち、勢いに乗る。組織だった守りをベースにリーグ戦でも好調を維持しており、連勝を実現してグループステージで優位に立ちたいところ。立田 悠悟ら伸び盛りの若手のプレーにも注目が集まる。
甲府に完敗を喫した札幌は、ホームに磐田を迎える。前節はリーグ戦では出番の少ないメンバーがチャンスを得たものの、良いところを見せられなかった。藤村 怜ら若手にとっては絶好のアピールの機会であり、今節は名誉挽回の一戦としたい。磐田は前節、清水とのライバル対決に惜敗。しかし週末のリーグ戦では今季初勝利を挙げ、良化の兆しを見せている。その良い流れを保ちつつ、伊藤 洋輝らポテンシャルを秘めた若手の出来が、試合のカギを握りそうだ。
Cグループでは、前節、大勝を収めた広島と大敗を喫した名古屋が激突する。広島はリーグ戦とスタメンを総入れ替えしながら、ほぼベストメンバーのG大阪に快勝。工藤 壮人、渡 大生ら出番の少ない実力者が結果を出した。今節もメンバーを入れ替えて臨むことが予想されるが、再び彼らが意地を示せるか。名古屋もターンオーバーで臨んだものの、浦和に大敗。リーグ戦で好調を維持する主力との差が浮き彫りとなった。それでも佐藤 寿人がゴールを奪うなど、明るい材料もある。その佐藤にとっては古巣との戦いに。かつてのホームでいかなるプレーを見せるのか。要注目だ。
浦和はホームにG大阪を迎える。リーグ戦では不調ながら、このルヴァンカップで結果を出し、流れを変えたいところ。注目は前節2ゴールを奪った荻原 拓也。驚異の左足を備えるこのルーキーが今節も躍動するのか。一方のG大阪は苦しい状況に陥っている。リーグ戦では3連敗。ルヴァンカップでも広島に完敗を喫した。タレントは揃うだけに、ひとつ結果が出れば流れは変わるだろう。中村 敬斗、福田 湧矢のルーキーコンビの出来が、ポイントとなりそうだ。
Dグループでは連勝を狙う湘南がアウェイで長崎と激突する。リーグ開幕戦でも両者は対戦しており、湘南が2-1で競り勝っている。湘南とすれば同じ展開に持ちたいところ。前節、好プレーを見せた新井 光がキープレーヤーとなりそうだ。一方の長崎は2点のリードを守り切れなかった前節の反省を生かせるか。リーグ戦でも同様の展開で勝ち星を逃しているだけに、リード時の戦い方がポイントとなる。前節、スーパーゴールを叩き込んだ名倉 巧のプレーにも、引き続き注目が集まる。
鳥栖と神戸もリーグ開幕戦の同カードに。その際は決着が付かなかっただけに、互いに勝利を求めた激しい戦いが展開されるはずだ。鳥栖は前節、湘南に競り負け、神戸は2点のビハインドを追い付いて長崎と引き分けた。過密日程のなか、ともにメンバー構成が読めないものの、とりわけ今季の公式戦でまだ勝利のない神戸はなにより結果が欲しいところ。前節2ゴールを奪ったルーカス ポドルスキの起用法も含め、吉田 孝行監督の手腕が問われる一戦となるだろう。
■各試合の見どころをチェック
・Aグループ
FC東京vs新潟
横浜FMvs仙台
・Bグループ
札幌vs磐田
甲府vs清水
・Cグループ
浦和vsG大阪
広島vs名古屋
・Dグループ
長崎vs湘南
鳥栖vs神戸