明治安田生命J2リーグに見どころは4つ。優勝争い、自動昇格争い(2位以内)、昇格プレーオフ進出争い(6位以内)、そして残留争い(20位以内)だ。
優勝争いは湘南が大きくリードする。今節はホームで横浜FCと対戦。6戦無敗、その間わずか1失点と安定した守備組織が好調のなによりの要因だ。今節も鋭い守備とスピーディな攻撃で試合の主導権を握るだろう。横浜FCも2連勝と状態を上げている。前節は名古屋との打ち合いを制し、勢いを加速させた。現在7位で、昇格プレーオフ進出圏内に浮上するためにも首位撃破を実現したい。
2位の福岡はアウェイで讃岐と対戦。ここ3試合勝利がなく、首位との差は開き、3位以下の追い上げを受けている。自動昇格圏内を維持するためも負けられない一戦となるが、ここ3試合でわずか1得点と攻撃陣に元気がない。今節復帰するウェリントンのパフォーマンスがカギを握りそうだ。讃岐は5連勝と絶好調。5試合で8得点・2失点と攻守に安定しており、上位の福岡に勝利することができれば、その実力は本物と見ていいだろう。
3位の名古屋はアウェイで水戸と対戦。前節は横浜FCに敗れ連勝は5でストップしたものの、複数得点を奪ったように攻撃陣は好調を維持する。課題の守備を補って余りある攻撃力を示し、再び勢いに乗りたいところだ。対する水戸はここ2試合勝利がなく、調子は下降気味。堅守は保たれているが得点力不足が課題に。名古屋の攻撃を耐え凌ぎ、少ないチャンスで結果を出せるかがポイントとなる。
4位の徳島はアウェイで松本と対戦。4試合負けなしと安定した戦いを続けているが、2位以内を目指すには、もう一段階ギアを上げたいところ。3試合連続ゴール中の渡のパフォーマンスに注目だ。8位の松本は3戦負けなしで、6位の東京Vとは3ポイント差。勝てば順位を逆転できる可能性もあるだけに、高いモチベーションを持ってこの試合に臨むはずだ。
5位の長崎はアウェイで金沢と対戦。勝ち負けを繰り返す不安定な戦いが続くなか、前節は京都に1-0と勝利。複数得点をなかなか奪えない攻撃陣は課題だが、堅守を軸に粘り強く勝点を積み重ねていきたい。金沢は8試合勝ちがなく、18位に落ち込む。攻守両面に課題を露呈するなか、とりわけ今節は長崎の堅守を打ち砕くだけの攻撃力が求められてくる。エース佐藤 洸一にかかる期待は大きいだろう。
6位の東京Vは4連勝と絶好調。昇格プレーオフ進出圏内を確保するためにもこの勢いをキープしたい。今節の対戦相手は千葉。こちらは3戦勝利なしと勢いを失っている。もっとも爆発力を備えるチームだけに、東京Vも油断はできないだろう。堅守が軸の東京Vか攻撃力が売りの千葉か。対照的な両者の一戦は、互いの特長が前面に打ち出されたエキサイティングな一戦となりそうだ。
9位の岡山は昇格プレーオフ進出を目指す戦いに身を投じる。勝ち切れない戦いが続くなか、前節は熊本に競り勝ち、再び勢いを得た。新加入のオルシーニが結果を出したのは好材料で、このストライカーのさらなる爆発に期待がかかる。対戦相手の山形は3戦未勝利で13位に。6位の東京Vとの勝点差は6に広がっており、正念場を迎えている。ホームで勝利を手にし、プレーオフ進出争いに踏みとどまれるか。
10位の大分も6位以内への可能性を十分に残す。今節はホームに群馬を迎える。前節、山口に逆転勝利を収めた粘り強さを今節にも持ち込みたい。最下位に沈む群馬は、残留にむけて何よりも勝点が必要。得点源のカン スイルにかかる期待は大きいが、他の攻撃陣の奮起も求められる。
群馬と同じく残留争いに巻き込まれてる山口は、アウェイで京都と対戦。ここ7試合でわずかに1勝と状況は芳しくない。毎試合のように複数失点を喫する守備の修正なくして、浮上はあり得ないだろう。対する京都も5試合勝ちがなく、16位に低迷。こちらも得点力不足に悩まされており、浮上の兆しを見いだせないでいる。タレントは揃っているだけに、攻撃パターンの確立が求められる。
20位の熊本はホームに町田を迎える。山口との差は6あるが、油断すれば残留争いに巻き込まれかねない立場にある。4戦勝ちなしと状況は苦しいが、無得点が続く攻撃陣の爆発が求められる。町田もなかなか勝点を伸ばせないもどかしい戦いが続く。6位との差は10と離されているが、わずかな可能性にかけて勝利を積み重ねていきたい。
岐阜vs愛媛は中位からの脱却を目指す戦いに。町田と同様に、6位以内が難しい立場となっているが、ともに確かなスタイルを備えるチーム同士の戦いであり、そのクオリティを高めながら、結果の伴うサッカーを実現したいところだ。
■各試合の見どころをチェック
山形vs岡山
水戸vs名古屋
千葉vs東京V
松本vs徳島
京都vs山口
讃岐vs福岡
湘南vs横浜FC
金沢vs長崎
熊本vs町田
大分vs群馬
岐阜vs愛媛