鳥栖vs札幌の見どころ(明治安田J1リーグ:2024年3月2日)
一覧へ明治安田J1リーグ 第2節 2024年3月2日(土)14:04KO 駅前不動産スタジアム
試合終了
41前半0
3後半0
11SH8
5CK5
13FK14
0
-
14'マルセロ ヒアン
64'ヴィニシウス アラウージョ
83'オウンゴール
90+5'原田 亘
負け知らずの鳥栖か、好相性FW擁する札幌か。今季初白星はどちらの手に
ホーム連戦となる鳥栖は前節、新潟と対戦。開始早々に福田 晃斗がゴールを決めて幸先の良いスタートを切ったが、前半終了間際に同点ゴールを許すと、後半は優勢だった状況が一変。早い段階で逆転を許してしまうと、その後もなかなかペースが上がらず。再三のピンチをGK朴 一圭の好セーブでしのぎ、終盤にはチャンスも生み出したが、得点を奪うことができないまま試合終了。痛恨の逆転負けとなってしまった。
対する札幌は前節・福岡戦に続き、今節もアウェイでの試合となる。前節は福岡のミドルブロックからの効果的なプレスもあって前半はやや苦しんだが、無失点で折り返すと、後半は攻撃的な選手を次々と投入していくことで流れを押し戻す。数多くのチャンスを作ったとは言えないものの、得点の可能性を感じさせる場面も作った。最後まで得点は奪えなかったが、失点を喫することなくスコアレスドロー。ペトロヴィッチ監督はケガ人を多く抱えるチーム事情も鑑みながら、「0-0という結果は、いまのわれわれの状況から考えれば妥当な結果だと思いますし、アウェイの地で勝点1を手にできたことをよしとしなければいけない」と収穫を強調していた。
両者はともに沖縄キャンプを行っていた2月10日に練習試合で対戦している。ともにケガ人を多く抱えており、万全の状態での対戦ではなかった中、45分×3本で1-1の引き分けに終わっている。3週間を経ての再戦となるが、当時からどれだけ進歩できているかは勝敗に大きな影響を与えそうだ。
就任3年目となる川井 健太監督体制下において、リーグ戦での札幌戦は2勝2分といまだ負け知らず。昨季は同2戦2分だが、ともに先制されながら追いつくという粘りを見せている。ただ、札幌も今季3年半ぶりに復帰を果たした鈴木 武蔵が鳥栖戦では好相性を誇る。JリーグYBCルヴァンカップも含めて、札幌の選手として出場した鳥栖戦では3試合で3ゴール。さらに、長崎に所属していた2018年も鳥栖戦では2試合で1ゴール。G大阪に所属していた昨季は2試合で1ゴール1アシストという数字を残している。前節、50分から途中出場した背番号7の存在は、鳥栖にとって警戒すべきものになるだろう。
現在、熊本でキャンプを続ける札幌にとっては通常の札幌から鳥栖までの長距離移動が回避でき、移動による負担が軽減される点は大きなメリットだろう。攻守にわたって攻撃的なスタイルを掲げる両者の一戦はプレーが止まる時間も少なく、エキサイティングな展開になる可能性が高い。長所をぶつけ合う真っ向勝負の先に、今季初勝利をつかむのはどちらになるのか。
[ 文:杉山 文宣 ]