AFC女子アジアカップ ベトナム 2014はグループステージ最終戦を迎え、なでしこジャパンはヨルダン女子代表に7-0で勝利し、2015年にカナダで開かれるFIFA女子ワールドカップの出場権を獲得しました。
1991年の第一回から、7大会連続での出場となります。
キックオフ直前のベンチ前での円陣、ベンチスタートとなった宮間選手は「みんなでワールドカップ決めるよ」の一言をかけて選手たちをピッチに送り出しました。浦和レッズレディースでもコンビを組む高畑選手と乗松選手のディフェンスライン、右サイドバックの小原選手、阪口選手とボランチに入った猶本選手など代表スタメン初出場の選手を揃え、第1戦、2戦とはメンバーをがらりと変えて臨みました。
前半から試合をコントロールし、日本は積極的にゴールへと向かっていきます。チャンスが続くなか、25分、宇津木選手からのクロスにあわせて吉良選手が代表初ゴールを決めます。アディショナルタイム、阪口選手のシュートをゴールポストがはじき、中島選手が冷静にシュート、2-0で折り返します。
後半から宇津木選手がボランチへ、猶本選手が左サイドバックに入ります。49分、阪口選手のゴールで3点目とすると69分には中島選手のシュートが相手のオウンゴールを誘い4点目。その後も中島選手の直接FK、阪口選手、吉良選手のゴールで追加点を挙げ、7-0の勝利で試合を終えました。
グループAは日本とオーストラリアが勝点7で並んで準決勝進出、ワールドカップ出場を決めました。
準決勝は22日(木)17:15キックオフ、すでにワールドカップ出場を決めている中国、韓国のいずれかになります。チームはリカバリーを経て、20日から本格的な準備に入ります。
■監督・選手コメント
・佐々木則夫 監督
ワールドカップ出場権のために勝点3を得ること、グループ1位で突破するために得点を多くとること、この2つを課題とした試合でしたが、いい準備をして、若い選手たちがこれに取り組んでくれました。グループステージ3試合で、登録選手25名全員がピッチに立ちました。大儀見選手はイングランドに戻りますが、準決勝、決勝に向けてコンディションや練習でのパフォーマンスを見ながらメンバーを決めたいと考えています。準決勝で対戦しうる中国は各選手が非常にパワーを持ったチーム。また韓国も身体的、スキル両面で高い能力を持つFWを持ちながらもチームとしてまとまったバランスのとれたチームです。中3日ありますので、いい準備をして挑みます。
・宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
新しい選手も多く、のびのびとやってくれる状況を作ることが私たちの役目だと思っていました。たくさん得点がとれて良かったです。ワールドカップ出場を決めましたが、私たちは優勝するためにここに来たので、チームとしてはまだまだです。一つになって、アジアカップのタイトルを獲りたいと思います。
・阪口夢穂 選手(日テレ・ベレーザ)
ワールドカップ出場権がかかっていることを意識はしていましたが試合中は無我夢中で、実感がすぐにはわいてきませんでした。あくまで優勝を目指しているので、ここをひとつの通過点として、喜びはとっておきます。今日は代表経験の少ない選手も多く、自由にやってほしかったので、それをサポートしようと思っていました。ワールドカップにしても、スタメンの11人だけで戦っていくのは厳しいので、若手選手が一緒に伸びていけばチームは強くなっていくと思います。
・吉良知夏 選手(浦和レッズレディース)
試合前に澤選手に「自信を持っていったら大丈夫。シュートは打たないと入らない」と言われていました。1点目は個人でもチームでも最初の得点で、自分のなかに勢いをつけることができました。前半で1点欲しかったので、それができて嬉しかったです。その後何回もチャンスがあるなかで、90分間ゴールに積極的に向かっていけたので、その意識があったことで2点目も入れることができました。大儀見選手が交代出場して、近くでプレーできるのが嬉しくて、ドキドキ、わくわくする気持ちがありました。近くでプレーしたことで学べた部分もあり、嬉しさと同時に吸収することができた試合になりました。
・大儀見優季 選手(チェルシーレディースFC)
成長していけると感じましたし、次なる進化に向けて気付きがたくさんありました。3試合限定で、この大会に覚悟を持ってきましたが、自分のなかでは持っているものを見せきれたと感じています。
・澤穂希 選手(INAC神戸レオネッサ)
今日は初めて代表でプレーする選手が何人かいたなかで勝点3を取ることができてチームとしても自信になったと思います。みんなが疲れている時間帯に大儀見選手と一緒にピッチに入って、試合がまた動き出して得点を重ねていくことができて良かったです。みんなで最後までこだわって、重ねていくことができましたし良いパフォーマンスだったと思います。これから準決勝、決勝といいコンディションを保って、チーム一丸となって進んでいきます。
以上