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「ビジョンKA41」について(11.10.01)

弊クラブの創設記念日である本日、カシマサッカースタジアムで行われた「創設20周年記念シンポジウム」において、弊クラブ代表取締役社長・井畑滋(いばた・しげる)によって「ビジョンKA41」が発表されましたので、お知らせいたします。


<代表取締役社長・井畑滋(いばた・しげる)発言要旨>

20回目のクラブ創設記念日となる本日2011年10月1日、鹿島アントラーズは「ビジョンKA41」を発表します。「KA」とは、鹿島アントラーズのイニシャルであると同時に、その響きからクラブの「経営」を意味します。「41」はクラブ創設50周年の2041年を示します。

「2041年に、どのような姿で50周年を迎えるべきか」を考えたものが今回のビジョンです。

これは決して将来の経営陣に責任を負わせる公約ではありません。この先、どのような形でタスキをつないでいきたいかを考え、そのために今、我々が何をするべきなのかを示すものです。未来志向のもとで現在の経営をしていこうという意思表示で、責任は現在の我々に帰します。

我々は2008年から「FOOTBALL DREAM NEXT」プロジェクトと称して、3年をかけて、クラブの置かれている環境や条件について調査してきました。項目は1000以上に及び、専門機関への調査依頼、ステークホルダーやサポーターへのヒアリング、世界中のサッカークラブの視察などを通じて、精査してきました。

その中で導き出されたのは、マーケットという点で他クラブに比べてアドバンテージがあるとは言えない鹿島地域において、現状に対処しているだけの経営では、存続していくことすら厳しいだろうという結論でした。

ここまで20年のクラブの歴史は、成功モデルとしてとらえられることが多いと思いますが、未来に目を向けたとき、この成功体験が必ずしもプラスになるとは限りません。しっかりと自分たちを見つめ直し、いかに未来に目を向けていくかを、この20周年というタイミングで考えたいと思ったわけです。

我々が、2041年に目指すクラブの姿は次の5つです。

(1)徹底した地域戦略により、地域に支持されるブランドであること
(2)地域を基盤とした育成型クラブであること
(3)世界水準のスタジアムを拠点とすること
(4)世界に挑む強いクラブであり続けること
(5)アントラーズファミリーと夢を共有し続けていくこと

我々は2041年に、より強く、愛されるクラブでありたいと思います。そのためには、収益性と効率性の高いクラブ構造が必要であり、今から着手していかなければなりません。

我々は重点項目として次の3つについて、積極的に取り組んでいきます。

・スタジアムの多様化
・選手育成システムの強化
・新しいパートナーシップの構築

スタジアム整備により、試合日の収益をアップするとともに、試合日以外の利用も積極的に図っていきたい。これが、ひいては地域の大きな拠点となっていくことを望んでいます。試合日のマッチデービジネスに加え、試合日以外のノンマッチデービジネスの収益性を上げていかなくてはいけません。これを両立させるものとして、可換式の芝であったり、そのための圃場の確保であったりということが必要になります。こうしたターフビジネスについても、研究していきたいと考えています。

選手育成システムについては、ます拠点の整備に着手しており、今年4月には、つくばアカデミーセンターをオープンさせました。今後も拠点整備を続け、トップチームの先発メンバーの5〜6名が我々の育成組織出身となるようなチーム構造を目指します。これが、成績の安定と選手獲得費用の抑制による経営上のメリットをもたらすと考えます。

パートナーシップについては、我々が「アントラーズファミリー」と呼ばれているすべての人々を、我々の大きな資産であると考え、関係性を強めていくことが狙いです。自分たちを支持してくれる人々を増やすのと同時に、より強いサポートを得られるようなシステムを構築していきたいと考えています。最終的には、このパートナーシップこそがクラブの底力になっていくと考えています。我々が創設以来掲げる「FOOTBALL DREAM」というアイデンティティを、2041年にも形骸化させることなく、アントラーズファミリーの皆様に、一緒に夢を見ていただける存在でなければならないと思っています。

先にも申し上げましたが、この「ビジョンKA41」は2041年という言葉を出して、目標達成や責任を先送りするものではありません。現在の我々がなすべきことを示すためのビジョンであり、多くの方の協力を仰ぎながら、我々の責任のもとで遂行していきたいと思っております。

以上
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