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澤3得点でメキシコに快勝、なでしこジャパン決勝トーナメント進出 FIFA女子ワールドカップドイツ2011 グループリーグ第2戦(vsメキシコ)マッチレポート(11.07.02)

なでしこジャパン日本女子代表チームは7月1日、ワールドカップ・ドイツ大会グループステージ第2戦でメキシコを4−0で退けてB組2位以内を確保。1995年大会以来となる決勝トーナメント進出を決めた。

主将でMF澤穂希はハットトリックを達成して国際Aマッチ通算78得点をマーク。68年メキシコオリンピック得点王にもなった、元日本代表FW釜本邦茂の75得点を抜いて、男女歴代1位の記録を塗り替えた。INAC神戸MFは試合のMVPに選ばれた。

この日、ニュージーランドに2−1の逆転勝ちをしたイングランドが勝点4になり、2連勝の日本は2差をつけてB組首位をキープ。7月5日のイングランドとのグループステージ最終戦に勝つか引分ければ、同組1位通過でベスト8進出する。

日本は立ち上がりから精力的に動いて、中盤で相手を圧倒した。前線からプレッシャーをかけて相手の自由を奪い、中盤で囲い込んでボールを奪うと、素早い切り替えで攻撃に転じて相手ゴールに迫る波状攻撃を見せた。

前半13分には、FW安藤が左サイドで相手2人に倒されてFKに。MF宮間がゴール前にピンポイントのボールを送り、澤が澤が頭で合わせて先制。通算169試合目で釜本氏の記録を抜いた。
その2分後には、DF岩清水からのフィードを受けたFW永里がMF大野へパス。大野は身軽なステップワークで相手2人を交わして、ペナルティボックス端から今大会初ゴールを叩きこんだ。

2−0リードで試合の主導権を握った日本は、その後も流れるような動きとパスで攻撃を仕掛けて多くのチャンスを作り、前半39分には宮間の左CKに、澤がニアに走り込んでヘディングで後ろに流して3−0とした。
後半開始4分に、メキシコFWベロニカ・ペレスにミドルシュートを打たれるが、GK海堀が右手1本でこれをセービング。INAC神戸GKはその後も、良い反応を示して無失点に貢献した。

なでしこジャパンはその後も攻撃の手を緩めず、後半11分、12分には永里のシュートと宮間のCKで立て続けにゴール枠を叩く場面も。永里は、前半43分のオフサイドとして取り消されたゴールを含めて、何度となく相手ゴールを脅かした。
後半80分には、パスワークからDF近賀がオーバーラップ。途中出場のFW岩渕と右サイドで1−2を展開してゴール前へ折り返しのボールを送ると、中央に入り込んだ澤が右足で合わせて相手ネットを揺らし、日本代表では2001年12月以来となるハットトリックを達成した。
その3分後にMF宇津木と交代してベンチに下がったが、2万人を超えるレバークーゼンのスタジアムを埋めた観客からはスタンディングオベーションを受けた。

内容、得点共に充実した展開を見せたなでしこのプレーに、佐々木則夫・日本女子代表監督は「相手が波に乗って力を出す前に、攻撃も守備も選手たちががんばってくれた。特に前半は、なでしこのサッカーが表現できた。その結果の勝利だった」と、選手のハードワークを賞賛した。
95年ワールドカップ以来となる、日本のベスト8進出について指揮官は、「1試合ずつやってきたことが決勝トーナメントに結びついた。選手たちに本当におめでとうと言いたい」と話した。
また、エース澤の3得点で新記録樹立の活躍には、「昨年5月のアジアカップ以来、点が取れていなかったが、3ゴールで記録を塗り替えた。得点だけでなく、攻守に献身的にプレーする。今後も活躍してくれることを期待している」と喜んだ。

メキシコのレオナルド・クエジャル監督は、「日本におめでとうと言いたい。早々に2失点して、チームがガタガタになった。スキルでも技術でも優れてボールキープの上手い相手に追いつくのは難しかった。日本は優勝候補だ」とコメントした。

小倉純二会長コメント
「素晴らしかった。澤さんのハットトリックも見られた。ここまで圧勝するとは思っていなかったが。U-17代表チームやフットサル(名古屋オーシャンズ)に続いて活躍することで、被災地の励ましになるし、今日の試合はきっとそうなったと思う。このまま続けて行ってほしい。」

以上
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