社団法人日本プロサッカーリーグ 大東 和美チェアマンは下記3件について裁定委員会に諮問し、当該クラブに対し下記のとおり制裁を決定しましたのでお知らせいたします。
1.鹿島アントラーズ サッカースクールコーチ逮捕の件
(1)制裁の種類および内容等
当該クラブ 鹿島アントラーズ
[1]制裁の種類および内容:
けん責(始末書提出)
制裁金 100万円
[2]適用条項 :
『Jリーグ規約』第3条〔遵守義務〕第2項
『Jリーグ規約』第148条〔チェアマンによる制裁および調査〕第1項
『Jリーグ規約』第149条〔制裁の種類〕第1項第1号、第2号
『Jリーグ規約』第154条〔両罰規程〕
『Jリーグ規約』第162条〔第3条第2項違反の制裁金〕第2号
(2)制裁対象事案の概要
2011年2月16日(水)、鹿島アントラーズ・ノルテサッカースクールのコーチ(2011年2月17日付で解雇処分)が、公然わいせつの容疑で茨城県警那珂署に逮捕された。同コーチは、2011年1月14日(金)11時10分頃、茨城県那珂市鳥喰の路上で16歳高校生を含む女性3名に対して下半身を露出させた。
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2.ヴィッセル神戸 所属選手逮捕の件
(1)制裁の種類および内容等
当該クラブ ヴィッセル神戸
[1]制裁の種類および内容:
けん責(始末書提出)
制裁金 200万円
[2]適用条項:
『Jリーグ規約』第3 条 〔遵守義務〕第2項
『Jリーグ規約』第148条 〔チェアマンによる制裁および調査〕第1項
『Jリーグ規約』第149条 〔制裁の種類〕第1項第1号、第2号
『Jリーグ規約』第154条 〔両罰規程〕
『Jリーグ規約』第162条〔第3条第2項違反の制裁金〕第2号
(2)制裁対象事案の概要
2011年5月15日(日)から16日(月)にかけての深夜、当該クラブ所属の選手(2011年5月18日付で契約解除)が自宅にて弟、友人らと飲酒後、自宅から神戸市西区のコンビニエンスストアに自ら運転する車で移動し、コンビニエンスストアの外壁に車で追突し、ガラスを破損させる物損事故を発生させた。コンビニエンスストア店員が110番通報し、16日午前2時19分、兵庫県警神戸西署の取調べを受け、酒気帯びが判明。道路交通法違反により現行犯逮捕された。
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3.清水エスパルス サポータートラブルの件
(1)制裁の種類および内容等
当該クラブ 清水エスパルス
[1]制裁の種類および内容:
けん責(始末書提出)
制裁金 200万円
[2]適用条項:
『Jリーグ規約』第51条 〔Jクラブの責任〕第1、2項
『Jリーグ規約』第148条 〔チェアマンによる制裁および調査〕第1項
『Jリーグ規約』第149条〔制裁の種類〕第1項第1号、第2号
『Jリーグ規約』第159条〔2,000万円以下の制裁金〕第9号
(2)制裁対象事案の概要
2011年5月28日(土)、アウトソーシングスタジアム日本平にて開催されたJリーグディビジョン1 第13節「清水エスパルスvsジュビロ磐田」において、磐田サポーターから清水のアフシン ゴドビ監督を誹謗中傷する横断幕が掲出されたことをきっかけに、清水サポーター約30名がビジター側スタンドに詰め寄り、緩衝エリア付近で警備員を挟み、磐田サポーター約10名と揉み合いとなる。その後、清水サポーター約10名が緩衝エリアを乗り越え、ビジター側スタンドに侵入し、揉み合いの中で磐田サポーター2名が軽傷を負った。
※なお、本件に関してJリーグ大東チェアマンからジュビロ磐田に対して厳重注意をいたしました。
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<参考>Jリーグ規約
第3条〔遵守義務〕
(1)Jリーグの会員およびその役職員ならびにJリーグに所属する選手、監督、コーチ、審判その他の関係者は、Jリーグの構成員として、本規約および財団法人日本サッカー協会の寄付行為ならびにこれらに付随する諸規程を遵守する義務を負う。
(2)Jリーグの会員およびその役職員ならびにJリーグに所属する選手、監督、コーチ、審判その他の関係者は、第1条のJリーグの目的達成を妨げる行為および公序良俗に反する行為を行ってはならない。
第51条〔Jクラブの責任〕
(1)ホームクラブは、選手、チームスタッフ、実行委員、運営担当、広報担当、審判員および観客等の安全を確保する義務を負う。
(2)ホームクラブは、観客が試合の前後および試合中において秩序ある適切な態度を保持するよう努める義務を負う。
(3)ホームクラブは、前2項の義務の遂行を妨げる観客等に対して、その入場を制限し、または即刻退去させる等、適切な措置を講ずる義務を負う。
(4)ビジタークラブは、サポーターの対応担当(運営担当、セキュリティ担当との兼務可)をアウェイゲームに帯同し、第2項に基づくホームクラブの義務の履行に協力するものとする。
第148条〔チェアマンによる制裁および調査〕
(1)チェアマンは、JクラブまたはJクラブに所属する個人(選手、監督、コーチ、役員その他の関係者を含む。以下同じ)が、本規約または本規約に付随する諸規定に違反したときは、制裁を科すことができる。
(2)チェアマンは、前項の制裁を科す際し、自ら、または裁定委員会もしくは関連する専門委員会に委任して、事実関係の調査を行うことができる。
(3)前項の調査の対象となったJクラブまたはJクラブに所属する個人は、当該調査に協力しなければならない。
第149条〔制裁の種類〕
(1)Jクラブに対する制裁の種類は次のとおりとし、これらの制裁を併科することができる。
[1] けん責 始末書を取り、将来を戒める
[2] 制裁金 1件につき1億円以下の制裁金を科す
[3] 勝点減 リーグ戦の勝点を1件につき15点を限度として減ずる
[4] 出場権剥奪 リーグカップ戦における違反行為に対する制裁として次年度のリーグカップ戦への出場権を剥奪する
[5] 除名 Jリーグから除名する(ただし、総会において正会員現在数の4分の3以上の多数による議決を要する)
第154条〔両罰規定〕
Jクラブに所属する個人が違反行為を行った場合には、その個人に対して制裁を科すほか、その個人が所属するJクラブに対しても制裁を科すことができる。ただし、当該Jクラブに過失がなかったときは、この限りではない。
第159条〔2,000万円以下の制裁金〕
次の各号のいずれかに該当する場合は、2,000万円以下の制裁金を科す。
(9) 第51条〔Jクラブの責任〕第1項、第2項または第3項に違反した場合
第162条〔第3条第2項違反の制裁金〕
第3条〔遵守義務〕第2項に違反し、刑罰法規に抵触する行為を行った場合の制裁金は次の各号の通りとする。
(2) 公益に対する行為 3,000万円以下
以上